D-STAR® 標準方式に準拠
JARL(社団法人日本アマチュア無線連盟)が開発したD-STAR® の標準方式に沿ったDV(デジタルボイス)モードに対応。レピータ(430MHz帯)を介したデジタル音声通信が可能です。また、DVモードでの送信メッセージはカタカナ※にも対応しています。もちろん、従来のアナログFMによる通信も可能です。
ワンタッチ設定機能
DV(デジタルボイス)モードで受信した相手局のコールサインをワンタッチでID-91に設定することができます。これにより、設定作業が簡略化され、従来のアナログ通信と同じ感覚で、応答することが可能になりました。また、受信履歴(コールサイン)は20件までメモリーできます。
広帯域受信機能&同一バンド2波同時受信機能
Aバンドは495kHz~999.990MHz※1の広帯域をFM/WFM/AMでカバーし、一方のBバンドは 118.000MHz~174.000MHzと350.000MHz~470.000MHz※1をFM/FMN/AM/DV※2モードに対応しています。 AバンドとBバンドの周波数組み合わせによりV/V、U/U、V/Uの2波同時受信を実現しています。
受信周波数範囲 | 対応モード | |
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Aバンド | 495kHz~999.990MHz※1 | FM/WFM/AM |
Bバンド | 118.000MHz~174.000MHz、 350.000MHz~470.000MHz※1 |
FM/FM-N/AM/DV※2 |
※1 一部周波数帯を除く。 ※2 モードはアマチュアバンドのみ
視認性に優れた表示部
アルファベットの大文字と小文字はもちろん、カタカナ表示も可能なフルドットLCDを搭載。D-STAR®運用時に必要なコールサインなどの情報が確認しやすくなっています。また、表示フォントもLargeとSmallから選択することが可能です。
音声メモ&自動応答メッセージ機能(DVモード時)
DVモードでは30秒×1件(または15秒×2件、10秒×3件)の音声を録音することができます。さらに、応答メッセージ(10秒以内)を作成し、自動で送出することもできます。
メニューモード
十字キーを使って、直感的に各種設定ができる、メニューモードを用意。ID-91の多彩な機能を使いこなしていただける便利な機能です。アルファベット表示またはカタカナ表示を選ぶことができます。
多彩なキャンセラーを装備
空線信号を排除する空線キャンセラーを2種類搭載。さらにMCAのMSK制御信号にも対応しています。また、通信時以外に発信されるトーン信号をキャンセルする機能も装備しています。これにより、意図しない信号に反応してスキャンが中断するのを防ぐことができます。
※空線・トーンのキャンセラーは、全ての信号を検出するものではありません。
簡易バンドスコープ機能
一定の周波数幅の使用状況を、一目で確認できる簡易バンドスコープを装備。効率の良い受信を実現しています。
最大出力5W(TYP)を実現
アイコム独自の広帯域パワーアンプの採用により、付属のリチウムイオン電池で、最大5W(144/430MHz)の高出力を実現しています。
パソコンによる設定と操作が可能
オプションのソフトウェア(RS-91)をインストールしたパソコンとID-91を接続すれば、モニターを見ながら各種設定や操作を行うことができます。周波数の設定、メモリーネームの入力などが容易になり、より快適な運用を実現します。
その他の機能
- プログラムスキャンの周波数範囲ネーミング機能
- 弱い信号を確認する際に便利な強制スケルチ解除機能
- トーンスケルチ/ポケットビープ® 機能、CTCSS/DTCS機能を標準装備
- EMR機能
- 周波数をダイレクトに入力できるテンキーを装備
- リアパネルにダイカストを採用した堅牢ボディ&JIS保護等級4防まつ形(相当)
- 14種類のチューニングステップ
- 暗い場所でも操作できるLCD/キーバックライト
- 周波数やボリュームを操作可能なリモコンマイクに対応(リモコンマイクはオプション)
- メモリー/バンクネームはカタカナ入力が可能
- 目的信号の発見に威力を発揮する多彩なスキャン機能(9種類)
- トータル1304chのメモリーを用意
- 外部電源端子を装備
一般仕様
送信/受信周波数範囲 | 144.000~146.000MHz 430.000~440.000MHz |
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受信周波数範囲 | <Aバンド> 0.495~252.895MHz 255.100~261.895MHz 266.100~270.895MHz 275.100~379.895MHz 382.100~411.895MHz 415.100~809.890MHz 834.100~859.890MHz 889.100~914.890MHz 960.100~999.990MHz <Bバンド> 118.000~174.000MHz 350.000~379.825MHz 382.100~411.895MHz 415.100~470.000MHz |
電波型式 | F2D/F3E/F7W |
使用温度範囲 | -20℃~+60℃ |
周波数安定度 | ±2.5ppm(-20℃~+60℃)25℃を基準とする |
デジタル伝送速度 | 4.8kbps |
音声符号化速度 | 2.4kbps |
アンテナインピーダンス | 50Ω 不平衡(SMA型) |
メモリーチャンネル | 1304ch(メモリー、コール、スキャンエッジ含む) |
電源電圧 | 定格 : DC 7.4V(BP-217) 外部端子 : DC 10.0~16.0V |
接地方式 | マイナス接地 |
周波数分解能 | 5、6.25、8.33(エアバンドのみ)、9(AMラジオ帯のみ)、 10、12.5、15、20、25、30、50、100、125、200(kHz) |
外形寸法 | 58.4(W)×103(H)×34.2(D)mm |
重量 | 約300g(BP-217/アンテナ含む) |
送信部
送信出力(typ)/ 送信消費電流 DC13.5V、DC7.4V(BP-217) |
Hi : 約5W / 約2.1A(typ) Lo : 約0.5W / 約0.8A(typ) Hi : 約5W / 約2.2A(typ) Lo : 約0.5W / 約0.8A(typ) |
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変調方式 | FM/FMリアクタンス変調 DV/GMSKリアクタンス変調 |
最大周波数偏移 | FM Wide/±5.0kHz Narrow/±2.5kHz |
マイクロホンインピーダンス | 2kΩ |
スプリアス発射強度 | -60dB以下 |
受信部
受信感度(スプリアスポイントは除く) ・FM :12dB SINAD ・WFM:12dB SINAD ・AM:10dB S/N ・DV:BER1% |
<FM(1kHz 3.5kHz DEV)> -17dBμ typ (VHF アマチュアバンド内)、 -16dBμ typ (UHF アマチュアバンド内)
<WFM(1kHz 52.5kHz DEV)>
<AM(1kHz 30% MOD)>
<DV(BER1%)> VHF/UHF(アマチュア帯のみ) -13dBμ typ |
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選択度 | FM-W/AM 50dB以上 FM-N /DV 45dB以上 WFM 300kHz以上/-3dB 700kHz以下/-20dB |
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スプリアス妨害比 | 144MHz帯 60dB以上 430MHz帯 50dB以上(IF:60dB以上) |
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不要輻射 | -54dBm以下 | ||||||
低周波出力 | 0.2W以上(DC7.4V 8Ω 10%歪率時) | ||||||
低周波負荷インピーダンス | 8Ω | ||||||
受信方式 | ダブルスーパーヘテロダイン(WFM以外) トリプルスーパーヘテロダイン(WFM) |
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中間周波数 | 1stIF Aバンド WFM以外 61.65MHz Aバンド WFM 59.25MHz Bバンド 46.35MHz 2ndIF WFM以外 450kHz WFM 13.35MHz 3rdIF WFM 1.95MHz |
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受信消費電流(DC7.4V時) | 定格出力 FM 220mA typ FM/FM 260mA typ FM/DV 340mA typ DV 300mA typ パワーセーブ時 FM 65mA typ FM/FM 75mA typ FM/DV 95mA typ DV 85mA typ 待ち受け時 FM 100mA typ FM/FM 130mA typ FM/DV 170mA typ DV 140mA typ |
※定格はJAIA(日本アマチュア無線機器工業会)測定法によります。
※定格・仕様・外観等は改良のため予告なく変更する場合があります。
おもな付属品
- リチウムイオンバッテリーパック
- 普及型バッテリーチャージャー
マイクロホン
イヤホン・スピーカー
SP-13
イヤホン
ヘッドセット
HS-85
VOX機能付ヘッドセット
バッテリー
BP-216
単三形アルカリ電池2本用バッテリーケース
BP-217
リチウムイオンバッテリーパック
充電器
BC-139
急速バッテリーチャージャー
電源ケーブル
キャリングケース
LC-163
キャリングケース
ソフトウェア
RS-91
リモートコントロールソフトウェア
データ通信ケーブル
OPC-2218LU
USBデータ通信ケーブル(スリムL型コネクター対応)
取扱説明書
名称 | 製品名 | 補足説明 |
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D-STAR 管理サーバーへの登録 | ID-52PLUS/ID-50/ID-52/IC-705/IC-905/IC-9700/IC-9700S/IC-7100/IC-7100M/IC-7100S/ID-4100/ID-4100D/ID-5100/ID-5100D/ID-51/IC-9100/IC-9100M/ID-31/ID-1/ID-800/ID-800D/ID-91/IC-2820G/IC-2820DG/ID-92/ID-80/ID-880/ID-880D | |
D-STAR操作ガイド | ID-91 | |
取扱説明書 | ID-91 |
よくあるご質問
ID-92/ID-91/ID-80
- 鉄道や消防のデジタル無線を聞くことができますか。
通信方式が異なりますので、受信することはできません。
- 更新日時
- 2019/10/15
ID-51 PLUS/ID-51/ID-51 PLUS2/ID-31/ID-31PLUS/ID-92/ID-91/ID-80
- 従来のアナログ通信は可能ですか。
モードを「FM」に切り替えることで、従来のFMアナログ機とも通信可能です。
- 更新日時
- 2019/10/15
ID-31/ID-51 PLUS/ID-51/ID-51 PLUS2/ID-92/ID-91/ID-80
- 外部電源に接続して送信中、ピーピーピーという音が聞こえる。
本体温度が上昇して保護回路が働くと、ピーピーピー音が鳴ります。
- 更新日時
- 2019/11/15
防塵・防水保護等級(IP)について
防塵・防水について、IEC(国際電気基準会議)やJIS(日本工業規格)で規格化された保護等級を2つの数字で示しています。たとえば「IP67」の場合、1つ目の「6」は固形異物(粉塵など)に対する保護等級を、2つ目の「7」は水の浸入に対する保護等級を表します。保護等級の表示を省略するときは「X」を記載しています。
防塵保護等級
IP6x (耐塵形) |
バッテリーパック、アンテナを正しく装着した状態で、試験用粉塵を1m3あたり2kgの割合で浮遊させた中に8時間放置したのちに取り出して、無線機の内部に粉塵の侵入がないことです。 |
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IP5x (防塵形) |
試験用粉塵を1m3あたり2kgの割合で浮遊させた中に8時間放置したのちに取り出して、無線機として動作することです。 |
防水保護等級
IPx8 (水中形) |
IPX7を超える防水性能を備えること(具体的な性能は製品ごとに異なります)。 |
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IPx7 (防浸形) |
バッテリーパック、アンテナを正しく装着した状態で、水深1mの静水(常温の水道水)に静かに沈め、30分間放置したのちに取り出して、無線機として動作することです。 |
IPx6 (耐水形) |
注水ノズル(内径12.5mm)をすべての方向に使用して、3mの距離から、1分間に1m2当たり約100リットルの水を3分間以上注入後、無線機として正常に動作することです。 |
IPx5 (防噴流形) |
注水ノズル(内径6.3mm)をすべての方向に使用して、3mの距離から、1分間に1m2当たり約12.5リットルの水を3分間以上注入後、無線機として正常に動作することです。 |
IPx4 (防まつ形) |
いかなる方向からの水の飛まつを受けても有害な影響がないこと。 |