日本初の「RFダイレクト・サンプリング方式」を採用したHF帯対応アマチュア無線機 IC-7300 が累計出荷台数10万台を突破。

アイコム株式会社(本社:大阪市平野区、代表取締役社長:中岡 洋詞、東証プライム)は、日本で初めてRFダイレクト・サンプリング方式を採用したアマチュア無線用HFトランシーバーIC-7300の累計出荷台数が10万台を突破(2024.1時点)したことをお知らせします。

IC-7300はHF帯の入門機でありながら、本格的にHF帯の運用を楽しめる高性能を実現した製品として2016年1月に発売しました。アイコムが長年にわたり蓄積してきたデジタル技術とそのノウハウを集結し、日本で初めて「RFダイレクト・サンプリング方式」を採用したアマチュア無線機です。

「RFダイレクト・サンプリング方式」では、RF信号を直接デジタル信号に変換することで、複雑なアナログ処理をFPGAで一括処理しています。これにより、回路構成が大幅にシンプルになり、無線機の小型化・高性能化に成功。さらに、構成部品が少なくなったことで、メンテナンス性の向上や経年劣化の減少、クリアな音声の送受信を実現しました。また、高性能リアルタイムスペクトラムスコープなど、コスト面で高級機にしか搭載できなかった機能も装備。パソコンなどの周辺機器との連携も強化され、より気軽にHF帯の運用ができるようになりました。

IC-7300は、発売から8年を迎える現在も出荷台数を伸ばしている、ロングセラー製品です。旺盛な需要に応えるべく、2024年も引き続き販売を続けてまいります。

IC-7300の10万台突破に寄せてのコメント

北米・欧州・中東アフリカなど当社の全販売店で扱っており、世界150カ国以上で使用されている大ヒット製品です。
多彩な機能を備えた高性能機でありながら、リーズナブルな価格という点が、ビギナーからベテランまで、幅広いユーザーに魅力を感じていただけていると思います。さらに、パソコンと連携して遠距離通信を楽しむFT8という通信方式を手軽に扱えることもあり、現在でも多くのユーザーから好評をいただいております。(海外営業部)

「RFダイレクト・サンプリング方式」は、社内でも当初は不安視されていた大きなチャレンジでした。しかし、設計・検証を重ねて実現したことで、高性能とコンパクトサイズが両立する、時代を画する製品になりました。
シンプルな回路構成は、経年劣化の減少やメンテナンスのしやすさや、生産性の向上によるコスト低減も可能にしました。ユーザーの皆さまから「ゲームチェンジャー」と評価をいただくこともある機種で、多くのお客様に選んでいただけたことを誇りに思います。
(開発担当者)

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