[自治会の役員]

2000年、すでにリタイアして悠々自適のハムライフを送っていた浅井さんは、町内の自治会の評議員になって欲しいと頼まれ渋々承諾、5年後の2005年には、当時の副会長が亡くなり、後任として副会長を引き受けざるを得なくなった。浅井さんの所属する楡木校区第2町内自治会は23班約660軒の世帯があり、役員は会長1人、副会長2人、会計1人、評議員10人、班長23人で構成され、評議員1人が2つか3つの班を受け持ち、活動を行っている。

2005年から浅井さんは副会長を任され、同時に校区自治協議会の役員も務めている。夏祭りや美化活動などの行事の開催、市と住民とのパイプ役になった各種情報の伝達、その他、町内で発生した諸問題(例 ゴミ捨て場所の問題)の解決など、様々な活動を行っている。浅井さんは過去に2回、国による国勢調査の調査員も担当した。調査票を担当する世帯に配り、必要に応じて説明を行い、数日後に再訪して回収を行った。2010年の国勢調査では後任に調査員を引き継ぎ、世話役に徹したという。

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楡木2町内ふれあい夏祭りの様子 1。

その他、2011年7月にアナログTV放送が終了するのに伴い、浅井さんは「地デジ(地上デジタルテレビ放送)ボランティア」を務めている。これは、地上波のテレビ放送がアナログからデジタルへ変わることに関する、近隣の調査や、相談会・説明会を開催し地デジ準備の案内を主な業務としている。具体的には、市からの、町内で困っている人がいないか調査する依頼を受け、住民への、地デジの説明や各種アドバイス、地デジ普及のためのチラシ、パンフレット、カード等の配布などを行っている。

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楡木2町内ふれあい夏祭りの様子 2。

[養成課程講習会]

浅井さんは、アマチュア無線の普及のため、2006年から、JARD(財団法人日本アマチュア無線振興協会)が開催しているアマチュア無線技士養成課程講習会の管理責任者も務めている。管理責任者は、講師とは異なり、講習会がスムーズに行われるように色々な段取りや、管理を行うことを仕事としている。

具体的には、講習会当日の受講者の受付、名前の確認(住民票の確認)、試験に対する注意事項の説明などをし、講習時間内は、合格後に必要となる無線従事者免許申請書の準備、さらに申請書に写真を貼って受講申込書と内容に間違いがないかのチェックなどを行っている。

第4級アマチュア無線技士の講習会は、法規6時間、無線工学4時間、それに修了試験で、2日間にわたって、朝10時から夕方18時まで1日8時間みっちりある。浅井さんは、いつも朝9時には会場に到着して、事前に受け入れ準備を行っている。講習が終わると試験執行官が修了試験を実施する。浅井さんは問題を配付したりして試験官の補助を務めている。

[町内パソコン教室の講師]

前述のように、浅井さんは町内の自治会の役員を務めているが、寄り合いの時などにパソコンを教えて欲しいという声がしばしば上がってきた。ではやるか、となったが、肝心な講師がいない。もちろん外部から講師を招く方法もあるが、予算が必要なので、そう簡単に実現するものではない。そこで「みんなが先生、みんなが生徒となり、お互いに知っていることを教え合おうじゃないか」という趣旨ではじめることにした。

毎週金曜日の10時〜12時の2時間、町内にある「老人憩いの家」を借りて、スタートした。ところがいざ始めてみたところ、パソコンについて知らない人ばかりで、浅井さんが講師を務めざるを得ないという状況になった。OSもWindows® XPとWindows Vista®が混在していたため、Windows® XPグループとWindows Vista®グループに分けて開始した。

講師を引き受けたものの、完全なボランティアで、みんなが先生、みんなが生徒という方針は変えていないため、浅井さんもみんなと同じく年会費(1,200円)を納めている。この年会費は印刷する用紙代をはじめ、老人憩いの家のクーラーの使用料、プロジェクターのスクリーン購入などにあてている。ただし、プロジェクター本体は浅井さんの私物を使用している。

[パソコンの手配]

2010年現在のメンバー数は33名で、全員ノートPCを持っているが、半分近くは浅井さんが、手配したものである。それらのメンバーは、元々パソコンを持っていなかったり、あるいは持っていたとしても、かなり古い製品だったりしたため、浅井さんがパソコンを代理購入した。資金に余裕のあるメンバーには最新のパソコンを、そうでないメンバーには、個々の資金に応じて、中古パソコンをインターネットのオークションで代行購入した。

新規購入した人の中に、15万円以上するハイスペックのノートパソコンを購入した人もいることを知り、必要以上の高い買い物をしてしまうのを気の毒に思い、手伝うことにした。もちろん、CPUはそこそこの仕様でも、メモリーが少なくて動作が遅いパソコンを持ってきたメンバーには、パソコンの入れ替えではなく、メモリー増設も行ってあげたという。

・Windows、Windows Vistaは米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における登録商標です。