昭和15年(1940年)、京都市北区で生まれた海老原和夫さん。小学校高学年の頃からラジオに興味を持ち、鉱石ラジオのキットを組み立てたのをきっかけにラジオ少年の道を歩む。中学校入学後は無線部の顧問他だったJA3AJ小川さんの指導を受けアマチュアバンドのワッチをするようになる。同時にこの頃モールス符号も習得する。

高校入学後はJARLに入会し本格的にSWL活動を開始、高校3年でライセンスを取得し、卒業後の1958年にJA3ARTを開局する。同年、新2アマへの移行試験に合格した後は、DXCCを目指し、主に電信によって海外局との交信を行っていく。平行して、1970年の大阪万博でのJA3XPOの長期運用や、1974年に日本で初めて、車で走行しながらの1.9MHz帯の運用を実現するなど多方面で活躍する。さらに、アマチュア無線以外にも、写真、熱帯魚飼育、ラジコン飛行機、釣り、狩猟など様々なジャンルの趣味を持ち、それぞれ熱中する。

1989年からはJARLの評議員として、アマチュア無線の健全な発展に尽くしながら、1991年に現存全DXCCエンティティとの交信を達成。1990年代後半からは太平洋、東南アジア方面からの海外運用を行う。2008年、念願であった1.9MHz特記のWACA(全市交信賞)を特記順位7番で完成した後も、アクティビティを落とさず、日々交信を楽しんでいる。

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