専門雑誌の誌面を賑わすような目立った活動は行っていないものの、約50年の間、技術を楽しんだり、通信を楽しんだりしながら、息の長いハムライフを送っているアマチュア無線家、淺海直之さん。昭和18年(1943年)、朝鮮半島の京城市(現ソウル市)で生まれた。

子供の頃から祖父の家にあった電気部品に関心を持ち、ラジオ少年の素質を開花させる。中学生になると理科部に所属して、ラジオを作っては壊すという部活動を送る。大学生時代の1964年にJA1OWPを開局。しばらくは受信中心の活動を送りながら、当時の日本ではまだまだ黎明期であったSSB受信機、送信機の製作に取り組む。

就職後は次第にコリンズ社製品のSSBの音の良さに惹かれ、1973年にKWS-1と75A-4を購入して以来、コリンズに夢中になる。さらに趣味が高じた結果、1989年には米国でライセンスを取得し、KE2HPのコールサインを得た。

63歳でフルタイム職からリタイアした後は、伊豆大川にある別荘にもJQ2UNYを開局し、夫婦で週末を過ごしながら、大好きなアマチュア無線を楽しんでいる。一方、高校生の時から始めたもう一つの趣味、合唱(教会音楽)もアマチュア無線と同じ50年来の趣味となり、今では、海外にまで足を延ばして演奏会に参加するなど、忙しい日々を送っている。

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