JA6GXP 浅井 渉氏
No.19 アマチュア無線以外の活動(2)
[パソコン教室の講習内容]
講習内容は、アプリケーションの操作が中心で、現在はマイクロソフト社の表計算ソフト・Microsoft® Excel® 2007 と、同社のワープロソフト・Microsoft® Word 2007 を中心に教えている。講習用のテキストはなるべくメンバーに負担をかけないようにと、100円ショップで購入したものを使っている。このテキストには初級版と中級版があり、まずは初級版からスタートしたが、1冊教えるのに約4ヶ月かかったという。「まったくパソコンを使ったことがない人に教えるので、この位はかかるんです」と話す。
浅井さんは、まずはExcel 2007の初級版から初め、次にWord 2007の初級版、その次にはExcel 2007の中級版とすすみ、現在Word 2007中級版を教えている。Word 2007中級版は2010年10月から始め、ちょうど2011年の年賀状作成に間に合うように計画して進めた。年賀状を印刷する際には、住所録の作成も必要になるが、これは、先にExcelで作っておかせ、年賀状が完成した後は、Wordの差し込み印刷機能を使って、Excelから住所録を読み込んで印刷した。
「私が知っていることで良ければ教えますと言って以来、早4年が経過しました。その間、生徒は増えるばかりで、誰も辞めないと言うことは好評だと思っています」と浅井さんは話す。2010年末現在のメンバー33名のうち、女性が1/3位で、平均年齢は60歳前後。男性は2/3位で、平均年齢は70歳前後、一番高齢なメンバーは80歳を超えているという。
パソコン教室で講義中の浅井さん。
[プロジェクター]
浅井さんは、「たまたまプロジェクターを持っていたことが大変役に立ちました」と話す。このプロジェクターは、JARL熊本県支部が主催したハムログの講習会のために、浅井さんが個人的に購入したもので、2006年のJARL総会の時にも使った。現在このプロジェクターは老人憩いの家に置いている。また、スクリーンについては、浅井さんは50インチのスクリーンを持っているが、33名を相手にした講習にはちょっと小さいと感じ、100インチを会費で購入した。
講習を始めた頃、浅井さんはこのスクリーンにレーザーポインターを使って、説明部分を示していたが、お年寄りは、ポイントがどこに行ったか分からなくなる人が多かった。それを見かねたメンバーの1人が、釣り竿で指し棒を作って持ってきてくれたが、あまりにもみすぼらしかったので、浅井さんはインターネットで、金属製の伸縮式指し棒を購入し、以後それを使っている。
[インターネット]
講習会では、ExcelやWordの他、インターネット接続やWWWのブラウジングももちろん教えている。そのためには、講習会場である老人憩いの家にインターネット環境を構築する必要があるが、浅井さんのアシスタントをしているメンバーが、たまたま憩いの家の裏方に住んでおり、自宅でADSLに契約しているので、自宅のハブから1本の長いLANケーブルで、憩いの家にネット回線を引き込んでくれている。
このラインを、講習会場に設置したハブでさらに分岐し、33名のメンバー全員に分配しているため、スピードは相当遅くなり、繋がりにくいことも多々あるという。セキュリティソフトに関しては、メンバーの負担を軽くするため、マイクロソフトが無償で提供している「Microsoft® Security Essentials」を勧めている。浅井さん自身も、多くのパソコンを持っているが、有料ソフトのウイルスバスターに加え、普段あまり使用しないパソコンには「Microsoft® Security Essentials」をインストールしている。
[パソコン歴]
以前の連載でも少し紹介したが、浅井さんのパソコン歴は長く、まだマイコンと呼ばれていた時代のSHARPのMZ-80から始めた。言語はBASICで記録は磁気テープだった。その後、記録方式に5インチのフロッピーディスクが普及してくると、市販のログソフトが登場してきた。浅井さんはBASICで書かれた「ファインログ」というログソフトを試しに購入して使ってみたが、QSOの検索が遅すぎて使い物にならなかったという。
MZ-80の後は、NECのPC-9801を2代くらい使った。この頃、浅井さんはMS-DOS® ベースのログソフト「榛名」を使っていたが、これは国内QSO専用のソフトだったので、国内QSOのデータだけを入力した。PC-9801の後は、通称「DOS/Vマシン」と言われるIBMのPC/AT互換パソコンを自作し、OSはMS-DOSからMicrosoft® Windows® 3.1 にアップグレードした。浅井さんは、Windowsベースの「DX-WIN」という外国製のログソフトを購入してみたが、これは使い勝手がもうひとつだった。
その後はずっと自作のDOS/Vマシンをアップクレードし続け、OSもWindows® 95、Windows® 98、Windows® XP、Windows Vista®、Windows® 7 とアップグレードして使っている。なおメインのデスクトップパソコンは自作だが、さすがにノートパソコンは作れないので、市販品を購入している。
連載第15回でも紹介したように、1998年のリタイア後はハムログを導入し、それまで他のソフトでデータ化したQSOは知人に頼んでハムログ型式にコンバートしてもらい、さらに2年間を費やして、手持ちのQSLカードのデータをすべてハムログに入力している。
[パソコンの故障]
2010年9月、自作Windows® 7のメインパソコンが不調となった。使っていると途中いきなりリセットがかかり、意味不明な英語表示が頻繁に出るようになった。原因究明のため、いろいろと試みたがどうしても原因がわからない、浅井さんはOSに何らかの異常が発生したのではないかと考え、思い切ってOSから再インストールすることにした。正常動作している時に、必要なデータのバックアップを取り、ハードディスクをフォーマットしてOSのインストールからやり直してみたが、今度はインストールが途中で止まってしまい先に進まない。そのため、浅井さんは次にハードディスクドライブを疑った。
パソコンショップで新品のハードディスクドライブを購入し、再びOSのインストールを試みたが状況は変わらない、そのため次に思い当たるのはマザーボード本体か、それともマザーボードに装着しているメモリーモジュールしかないと考え、まず2枚装着されているメモリーモジュールの1枚を抜いてみたところ、なんと正常に動作するよう様になった。次に、再度そのメモリーモジュールを装着したら現象が再発したため、メモリーモジュールの不良であることが判明し、ここまでたどり着くのに2日間もかかったが、ホッと胸をなで下ろしたそうという。後日、新品のメモリーモジュールを購入し、それに入れ替えて無事にパソコンが復旧した。
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