[長崎CW愛好会]

郡山さんは、地元長崎のCW愛好会に所属している。このクラブは長崎市、諫早市、大村市周辺の会員によって1999年に組織され、2010年現在では35〜36名の会員が所属している。その名のとおり、CW愛好家の集まりであり、郡山さんはHF運用を再開した後に入会した。同時に洋子夫人も入会し夫婦で所属している。長崎CW愛好会はJARL登録クラブのため、郡山さんは県支部の活動として、長崎県コンテストのログ審査なども担当している。

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長崎CW愛好会の定時総会にて。左から3番目の後ろ側が郡山さん。

長崎CW愛好会では毎週土曜日の21時から、144MHz帯FMでオンエアミーティングを行っている。メンバーのチェックインを取った後に連絡事項を流しているという。しかし長崎市周辺は山が多く、たとえばある参加局が、他の参加局すべての信号を聞くことは不可能なため、ロケーションの良いところの局が、交代でキー局を担当している。郡山さんの自宅も比較的ロケーションは良い方なので、順番でキー局を担当している。この運用が、電信がメインである郡山さんがマイクを握る数少ない機会となっている。

[CW練習用の電文を送出]

連絡事項の伝達が終わると、キー局が電信の練習電波を流すことになっている。これは、これから電信の試験に臨むハムや、レベルアップを目指しているハムに向けてのもので、受信するのは自由なため、クラブ員以外でも、電信に興味のある局はワッチしているという。電文は、欧文、和文それぞれ、20字、40字、60字のスピードで送出している。内容は、傍受局が後で答え合わせがしやすいように、平文で送っている。

練習電波は、直接電鍵をたたいて送信しているのではなく、あらかじめテープレコーダーなどに録音しておいたものを再生し、その音を無線機のマイクで拾いFMで送信している。多くのキー局はパソコンを使って打鍵しているというが、郡山さんはここでも手打ちにこだわり、縦ぶれ電鍵を使っている。

「オンエアミーティングは、毎週の開催はきついので、隔週にしようかという案も出ました。しかしもし隔週開催にすると、ミーティングの日を忘れてしまう可能性があります、よって参加者の減少につながりますので、今でも毎週開催しています」、「もちろん泊まりがけで移動運用に出かけた土曜日は出られませんので、欠席しますけど」と郡山さんは話す。

オンエアミーティングと言えば、長崎県では毎週日曜日の21時からおなじ144MHz帯FMにて、長崎ハムクラブ協議会のオンエアミーティングが行われている。こちらは、長崎県内のJARL登録クラブに所属している局が出てくるので、チェックインする局も多い。チェックインを取った後は、JARL長崎県支部長からの連絡、各登録クラブからの連絡、監査指導員からの連絡などが行われている。したがって郡山さんは、週末の土日は、両方のオンエアミーティングに参加することが多い。オンエアミーティングの他にも、長崎CW愛好会では、定例のミーティングも行っており、その際にアンテナなどの製作講習会を行うこともある。

[その他のクラブ活動]

その他のクラブとして、郡山さんは、2005年にAAA(A1 Aces Association)に入会した。このクラブも電信愛好家の集まりで、会報での情報交換を中心とした活動を行っている。さらに、2010年、郡山さんは近畿大正会にも入会した。このクラブは1975年に創立された歴史のあるクラブで、移動運用、アワードの発行、コンテストの主催など、積極的な活動を行っている。近畿大正会の詳細については、JA9CD柳原さんの連載をご参照いただきたい。

直接のクラブ活動ではないが、郡山さんは、JARL総会には1996年の別府総会に参加して以来、欠かさず参加している。JARL総会の前日に開催される前夜祭にも必ず出席している。これまで最遠だったのは、2009年に釧路市で開催された「たんちょう釧路総会」で、このときは青森まで車で走り、津軽海峡をフェリーで渡って、再び道内を車で走って参加した。通常は、JARL総会へ参加するついでに、移動運用も行って帰ってくる。2010年、名古屋総会に参加した帰りには、能登半島を回って帰ってきたという。

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2008年5月には「よさこい高知総会」に参加した。

[西日本ハムフェア]

郡山さんはJARL総会以外にも西日本ハムフェアにも毎年参加している。こちらは一般参加ではなくスタッフとして洋子夫人と2名で参加し、会場の設営、撤収から、来場者の受付や、駐車場での誘導、出版社ブースでの書籍の頒布、さらにはJARL会長の福岡空港からの送迎なども行っているという。「会長の送迎については、私も高齢になったため、2010年からはお役を免じてもらいました」と郡山さんは話す。

2009年の西日本ハムフェアでは、出版社ブースで書籍頒布の手伝いをしていたが、後で買おうと思っていたJARL仕様のログブックが売れ切れてしまい、1冊も購入できなかった。大量にQSOを行う局はパソコンの電子ログを使っており、紙のログブックは使っていないので、そんなに売れないだろうと考えていたところ当てが外れた。そのため、2010年は事前に出版社に対して、余分に10冊送ってくれるように話をしておき、開場前に先に購入しておいたという。「2人なので、1年で15〜16冊くらい使います」と郡山さんは話す。

アマチュア無線の大きな楽しみとして、郡山さんは色々な人との出会いを挙げる。それは電波を通しての出会いもそうであるが、クラブミーティングでのアイボールQSO、またJARL総会や西日本ハムフェアなどに参加した際の出会いも挙げる。「今年は久しぶりに関西ハムフェスティバルにも参加してみようと考えています」と話す。