1.はじめに

昭和48年頃だったと思いますが、カシオミニから始まった小型電卓が急速に一般家庭に普及していました。昭和50年代に入ると、カシオからゲーム付きの電卓が出ていました。シャープからはメロディを出す電卓も出ていました。付加価値という事だったのでしょう。どういう事か、両方共に持っていた私です。もちろんゲームと言っても、現在のようにカラフルなキャラクターなど登場するはずはありません。出てくる数字に合わせてテンキーを押して「撃退」するという、今となっては「超」単純なゲームでした。確か撃退した数字の合計が10になると「n」のようなUFOが出て来て得点が上がり、異なった音が出ました。単純なのですがなぜかハマってしまい、相当真剣にやっていた記憶があります。このようなゲーム付きの電卓ですが、最近復活しているようです。

このようなゲームのイメージをモールスに置き換えたキットを知りました。これは面白そうと思って入手し、試したところやっぱり面白いです。このようにJQ1SRNさんのゲームキットを、写真1のように組み立ててみました。

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写真1 このように組み立てました。

2.このキットについて

ここにプロジェクト59のページ(http://project59.blog.fc2.com/blog-entry-656.html)がありますので、探してみてください。「CWインベーダー」で検索しても、すぐに見つかると思います。このキットの総本山ですので、これ以上の情報は他にありません。キットの取説や注意などの情報が全て入っています。

このページにあるアドレスにメールを送り、届いたのが写真2のようなキットです。驚くほどあっという間に届きました。支払いはメールにあった口座に振り込みました。というよりも、実は支払いの前にキットが届いてしまいました。遅くなり申し訳ないです。

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写真2 送付されて来たキットです。

取説はWebにしかありませんので、印刷して準備しておきます。部品は写真3のようなものが入っていました。CPUにはAVRを使っていますが、もちろん書き込み済です。従って書き込みの環境がなくても心配は無用です。

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写真3 入っていた部品です。

どこかのブログで読みましたが、このキットは400台も出ているそうです。その数に驚いてしまいました。

3.作製

部品数も少ないので、すぐにハンダ付けは終わります。基板の完成したところが写真4になります。ハンダ付けのチェックを行い、間違いがない事を確認します。そしてDCジャックから9~15Vを入れてPOWER ONします。センターがプラスで100mAもあれば十分と思います。もちろん、極性は確認すべきでしょう。消費電流は20mA程度と少ないので、電流の容量が問題になるような事はないでしょう。

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写真4 基板が完成したところです。ここで動作試験を行いました。

電鍵はステレオタイプのプラグを接続します。これに気が付かずにモノラルで試してしまい、少々手間取ってしまいました。もちろん取説には書いてありますので、私の不注意です。

最初に、欧文か和文を選ぶようにLCDに表示されます。単点で欧文に、長点で和文になります。これでゲームがスタートします。右端から文字が攻めてきますので、キーを操作して迎え撃つと音響と共に撃退できます。とりあえず、このように動作の確認を行いました。

使っている基板は、秋月電子のC基板と同じサイズです。写真5のように同じサイズのアクリル板が入手できますので、これを下側にネジ止めしました。これは手持ちにあったものです。ハンダ面で机上の何かと接触をしてトラブルにならないように、何等かの対策はしておくべきと思います。また、鉛フリーではないハンダを使っている場合、容易に触れられないようにしておくのが良いでしょう。Webでは上側にも透明のアクリルを付ける方法を紹介していますが、この手持ちはありませんでした。これはこのままで十分と思います。

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写真5 秋月電子C基板用のアクリル板です。

ついでですので、写真6のようなステレオプラグを使った専用コードを作ってしまいました。写真7のようにして遊んでいます。

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写真6 専用のコードも作ってしまいました。

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写真7 このように遊んでいます。

4.使用感

使用感というよりも遊んだ印象なのですが、とにかく面白いです。攻められてピンチの時に「E」が出てくると「ラッキー」で、長点の多い「Q」でも出てくると「ヤバ」となります。私にはこんな素晴らしいアイデアはありません。元々CWのスキルが超低いこともあって、少々遊んだだけで最高得点がどんどん伸びます。とは言え、とても公表できるような点数ではありません。ちょっと崩れたと思った時には撃退に失敗してしまいます。昨年にはこのCWインベーダーの点数を競うコンテストがあったようです。その得点を見ると、とんでもない点数です。とても私には不可能です。

遊んでいて、少々音が大き過ぎると思いました。ブザーをテープで塞いでみたのですが、思ったよりも効果がありません。というよりも、ほとんど変わらない感じです。ブザーの種類によって効かないものがあると知りました。ブザーと直列に抵抗を入れて音量を制限する方法も紹介されていますので、今度試して見ようと思います。

LCDが小型なので、文字が少し小さく感じます。撃退したつもりが「U」と「V」を間違えていた事がよくあります。このような時には、焦りが入るので撃退されてしまいます。まあ、それも面白いのでしょう。大型LCDへの改造方法がWebにありますので、考えてみたいと思います。