紅葉に惹かれてみちのく(陸奥国)のドライブに出かけました。関越自動車道・所沢ICから入り東京外環自動車道を経由して三郷JCTへ。そこから常磐自動車道を走行して、茨城県の水戸市に近い国営ひたち海浜公園に寄りました。みはらしの丘を覆う紅葉のコキアが見頃です。初日は福島県いわき市のかんぽの宿いわきに一泊しました。津波の被害が甚大な沿岸を通り、常磐自動車道-東北自動車道のコースを岩手県一関ICまで走行し、平泉の世界遺産群(毛越寺、中尊寺、金色堂)を回ることにしました。

愛車のスカイライン250GT (IC-7000Mを搭載)に、記録用のコンパクトデジタルカメラとタブレット(Fire HD8)、ノートパソコン(HP Elite Book 2740p)に加えて、リモートエンコーダーRC-28を持って行きました。ノートPCはWi-Fiに接続して山梨県南都留郡山中湖村の固定局(IC-7700)のリモートコントロール(以下、リモコンと略)の動作確認に使います。Wi-Fiが使えない環境ではスマートフォンのテザリングでインターネットに接続するなど、無線三昧+多彩な3泊4日のドライブを計画しました。

国営ひたち海浜公園

常磐自動車道の友部JCTから北関東自動車道に入り、ひたちなか市方面へ。ひたち海浜公園ICで下りて約1km、国営ひたち海浜公園の中央ゲート近くの南駐車場へ入りました。駐車料金は510円(1日)、入場料が大人(15歳以上)410円、シルバー(65歳以上)210円と国営ならではの料金設定です。公園内は7つのエリア(みはらし、樹林、草原、砂丘、西口、プレジャーガーデン、南口)に分かれて総面積350ha(このうち200haが開園)にも及びます。園内の施設は多彩で徒歩で回るには時間がかかりすぎるのでシーサイドトレイン一日周遊券(500円)を購入して園内周遊ツアーを利用しました。10か所の停留場にて乗り降り自由なので、園内の施設を一通り見るには便利です。

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みはらしの丘のコキア(紅葉)

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みはらしの丘の眺望

シーサイドトレインのガイドさんから公園の沿革を聴くことができました。昔、陸軍水戸東飛行場があったこと、終戦後は米軍に接収されて射爆撃場に使われていたと説明がありました。昭和48年3月、日本に返還されて公園として整備され、爆弾や銃弾が撃ち込まれた標的の跡はみはらしの丘として生まれ変わりました。春はネモフィラが咲き、夏は3万2千本のコキア(緑葉)が丘を覆いつくし、秋に紅葉したコキアを愛でる大勢の見物客でいっぱいになります。標高58mのなだらかな丘を登ると頂上付近にみはらしの鐘があり、その辺りから常陸那珂港を一望にできました。

避難指示区域

観光を終えて、ひたち海浜公園から245線を走行し右に東海村原子力研究所を見て、日立南太田ICから常磐自動車道に入り、福島県いわき市のかんぽの宿いわき(いわき市平藤間字柴崎60)を目指しました。宿の目の前は黒松林と白い砂浜が続く全室オーシャンビューの立地にあります。いわき市は東日本大震災による甚大な被害をうけた地域でもあります。南相馬ICには、被ばく線量を示すボードがあったり、海岸では高い壁に遮られて海が全く見えない光景にあらためてショックを受けました。

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常磐自動車道・広野IC-南相馬IC間の被ばく線量を示すボード(南相馬SA)

2日目は「いわき市暮らしの伝承郷」と「国宝・白水阿弥陀堂」に立ち寄り地域の文化に親しんだあと、いわき中央ICから仙台方面へ向かいました。自動車道の側壁やサービスエリアに放射線量を表示するボードが設置されてあり、南相馬付近で4μSv(マイクロシーベルト)を最高に、他の数か所が0.2μSv程度の表示がありました。因みに常磐自動車道の広野ICから南相馬ICを時速70kmで通過する自動車の運転手等の被ばく線量は、1回あたり0.3μSvで、これは胸部X線集団検診の被ばく線量(1回あたり60μSv)の約160分の1と説明されています。さらに沿岸に近い国道6号線の避難指示区域の被ばく線量は1.2μSvと高めに推移していました。

ホテルの部屋からリモートコントロール

常磐自動車道は亘理(わたり)ICが終点、さらに仙台東部道路、三陸自動車道、仙台北部道路をつないで東北自動車道の富谷に至ります。一関へは仙台から約90kmの距離にあります。日はまだ高いので、一関ICを下りた後、平泉町の国指定史跡・達谷窟毘沙門堂(たっこくのいわやびしゃもんどう)に回りました。開山1200年の歴史を持つ達谷西光寺は平泉最古の寺院であり、窟毘沙門堂は切り立った崖(窟)を背面に、上部に突き出た崖を屋根に利用し、太い柱組の上に建立された朱色の毘沙門堂がパワースポットとして人気があります。左側に巨大な岩面大仏が見られるが、少しずつ崩れていて消失の危機にあると聞きました。拝観券300円。

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達谷窟毘沙門堂の入り口

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崖(窟)と一体となった達谷窟毘沙門堂

2日目の宿はルートイン一関インターです。ビジネスホテルなので一泊朝食付きツインベッドが9,000円という安さです。ノートパソコン(HP EliteBook 2740p) を部屋に持ち込み電源スイッチをオン、無料のWi-Fiに接続してIPリモートコントロールソフトウェアRS-BA1のリモートユーティリティを起動、続いてリモートコントロールを開き、コネクトボタンをクリックしてIC-7700(山梨県山中湖村の固定局)に接続しました。続いてバンド切換、アンテナ切換など各部の動作を確認して快適な受信を楽しみました。

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RS-BA1にてIC-7700をリモートコントロール

平泉世界遺産群

翌日、世界遺産の毛越寺(もうつうじ)を訪ねました。奥州藤原氏二代基衡、三代秀衡が造営した堂宇や庭園の遺跡が残されており、平安時代の浄土庭園(大泉が池)を観賞しました。「平泉―仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群―」として2011年6月、世界文化遺産に登録されました。拝観券500円。次に町営中尊寺第一駐車場に移動して、表参道月見坂を徒歩で中尊寺本堂へ。その後、金色堂に入場、中央壇・左壇・右壇をガラスケース越しに拝観しました。金色堂は藤原清衡、基衡、秀衡のミイラ化した遺体と泰衡の首級が納められていることで有名です。拝観料800円。ここで平泉観光を終えて東北自動車道の一関ICから福島県の郡山を目指しました。

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毛越寺の入り口

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毛越寺の浄土庭園(大泉が池)

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中尊寺の山門

白石城~磐梯吾妻レークライン

東北自動車道の白石ICから車で10分、伊達の重臣・片倉小十郎の城として有名な白石城を訪ねました。1995年、三階櫓(天守閣)、大手門など本丸の一部が木造により復元されました。入館料300円、近くに武家屋敷があり興味を惹かれたが時間の都合でパス。入館料200円。再び東北自動車道に戻り郡山JCTから磐越自動車道-磐梯熱海ICを経由して県道熱海中ノ沢線で約5分、かんぽの宿郡山へ到着しました。

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白石城天守閣(1995年復元)

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磐梯吾妻レークラインの紅葉

磐梯熱海の名湯で疲れをほぐした後は、無線タイムです。かんぽの宿はWi-FiがないのでスマホのテザリングでノートPCをインターネットに接続して、山中湖村固定局のリモートコントロールを確認しました。インターネットはどこから接続しても距離感を感じません。翌日、磐梯吾妻レークラインをドライブして絶景の紅葉を堪能しました。さらに磐梯吾妻スカイラインを走行して東北自動車道の福島西ICに入り帰途に就きました。3泊4日、走行距離1,261kmに及ぶみちのくの旅を終えました。