5月27日から6月3日までの8日間、北欧のデンマーク(OZ)、ノルウェー(LA)、スウェーデン(SM)の三か国を周遊しました。今回もNV1Jを刺繍した-野球帽をかぶってツアーに参加し、旅先で声をかけてもらいたいという作戦を立てました。しかし、実際には何の反応もなく空振りに終わりました。 やはりDXペディションに参加するとか、現地のアマチュアと会う約束をしない限りアイボールQSOは無理と知りました。折からドイツのフリードリヒスハーフェンでHAM RADIO 2019(6月21日~23日)がありますので、空港などで出会いがあるかもしれないと期待していました。

1日目

5月27日22時、成田空港からエミレーツ航空EK319(A380-800)に搭乗、アラブ首長国連邦のドバイ空港へ午前4時15到着、ここで乗り継いでデンマークのコペンハーゲンへ約7時間で到着しました。成田―ドバイを約11時間15分、乗り継ぎ時間4時間を合わせて合計22時間を費やしました。直行便なら13時間程度でコペンハーゲン空港に行くところを、格安ツアーゆえに直行便の約1.7倍の時間をかけてやってきました。

2日目

ドバイ8時20分発、エミレーツ航空EK151(B777)にてコペンハーゲン13時15分着。はるばる"おとぎの国"デンマークにやってきました。中央ヨーロッパ時間(CET)を採用しているため、日本との時差はマイナス8時間、サマータイム(3月~10月)の時期はさらにマイナス1時間、日本との時差は7時間となります。腕時計の針を修正して専用車(バス)に乗り込みました。

デンマーク

北欧諸国の中で一番南に位置してユトランド半島と500近い島々からなるデンマーク王国は面積4万3,098k㎡、人口578万人ですが、これは九州の3万9,906 k㎡よりわずかに広く、九州の人口(13,231,995人)の約半分と理解すると、デンマークの広さがわかります。同国はユーロ加盟国ながら通貨はクローネ(単数)、またはクローナ(複数)が流通しており略号はDKKです。筆者は50EURを所持していましたが、滞在中はほぼ使う機会がなく、もっぱら両替した少額のDKKとクレジットカード(MASTER)を使いました。

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豪華なヨットが港に多数係留されているがいずれも個人の持ち物
(デンマーク人はヨット好き)

コペンハーゲン

到着後、専用車(バス)に乗車しての市内観光に出掛けました。ふとバスのモニターに無線LANパスワードのようなものに気づきました。「無料の無線LANだ!」添乗員からWi-Fiの紹介があったわけでないので得したような気分になり、さっそくスマホを出してネットワークを調べると、バスのWi-Fiらしき名称を見つけて、パスワードを写し取り慎重に入力すると、インターネットに接続しました。日本から離れて僅か2日目、それほどニュースに飢えているわけでもありませんが、日本国内のニュースを閲覧しましたがストレスはありません。次にLINEを開いて友人と家族宛てに写真とメッセージを送りました。

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無線LANのパスワードが貼ってある

ニューハウン

アンデルセンが愛した場所"ニューハウン"が市内観光の始まりです。運河に添って木造家屋が並ぶエリアにニューハウンを愛したアンデルセンがここに3回居を構えたといい、16、20、67番地の家には、ここに住んでいたことを示すプレートが貼ってあります。

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かつては船乗りたちが羽を伸ばす居酒屋街としてにぎわったニューハウン

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ニューハウンの広場に一部に鉄材を使った木造の錨が展示してある

人魚の像

コペンハーゲンの人気スポット"人魚の像"を訪ねました。1836年、童話作家・アンデルセンの "人魚姫"が海岸にひっそりと置かれていました。人魚像の周りには写真を撮ろうと観光客が群がり、、全長約80cmの小柄な人魚像にシャッターチャンスはなかなか回ってきません。撮影会が終わるのをしばらく待つことにしました。

-人魚姫のあらすじ-

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ある日、海底から水面に上がった人魚姫は、船に乗っている王子に一目ぼれ。突然、王子が乗っていた船が嵐にあって沈没、人魚姫は王子を浜辺へ運ぶが、別の女性が王子を助けたことになる。人魚姫は、海の魔女から声を失うのと引き換えに足をもらったが、王子との恋が実らないまま、海に飛び込んで海の泡となってしまいました。

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アンデルセンゆかりの"人魚姫の像"

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2019年で106歳になる人魚姫の像

アンデルセンの像

コペンハーゲン市庁舎の横にアンデルセンの像がチボリ公園の方向に顔を向けて置かれています。ここも人気のスポットで大勢の人だかりができていました。因みにチボリ公園はアンデルセンが通ったと伝えられる開業175年の遊園地と聞いて想起したのが、東京・浅草の"花やしき"(開園165周年)でした。

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チボリ公園の方向を眺めるアンデルセンの像

アメリエンボー宮殿

18世紀末にクリスチャンボー城が炎上したために4人の貴族の住まいを宮殿としたもので宮殿と思えない質素なたたずまい。現在、クリスチャン8世の宮殿は宝物展示室として一般公開されています。宮殿の屋根にデンマークの国旗が上がっていると女王が在宮のしるしだそうです。広場で行われる正午の衛兵交替式を運よく見ることができました。

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アメリエンボー宮殿

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クマの毛皮の帽子かぶった衛兵の交替式

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小銃と剣を携えた衛兵

この日のホテルはスカンディック スルーシュホルメン、夕食は「デンマーク風ハンバーグ」。このホテルも無料のWi-Fiがストレスなく使えました。

3日目

早朝、専用車にてコペンハーゲンから48km / 約1時間、北シェラン島の観光に出掛けました。

クロンボー城(世界遺産)

シェイクスピアの戯曲「ハムレット」の舞台となったクロンボー城はユネスコの世界遺産に登録されています。15世紀にエリック7世王が通行税徴収のために築城したが一度さびれ、1574年フレデク2世により再建、1585年に完成。1629年火災により焼失するが、クリスチャン4世により修復、1924年現在の姿に改修されました。北棟入り口の近くの壁にシェイクスピアの胸像(レリーフ)があり、王子の名Amlethが記されていますが、シェイクスピアは綴りの後ろのHを前に持ってきてHAMLETとしたといいます。入場料110DKK。

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クロンボー城を背景に記念撮影

フレデリクスボー城

16世紀の中頃、フレデリクス2世王が地方貴族からこの城を入手し、20年の歳月をかけてルネサンス様式の城に作り直しました。その後、1859年の大火で大部分を消失。再建したのはビール王と呼ばれるカールスペア社の創業者J・C・ヤコブセンです。現在の城は地下から4階までが歴史博物館となっており、貴重な装飾品や絵画、宝物などを展示しています。入場料は75DKK、A4判より大きなバッグは持ち込めません。残念ながら内部は撮影禁止なので写真がありません。入場料は75DKK.

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フレデリクスボー城

フレデリクスボー城のヒレレズから専用車(バス)で45分、36kmコペンハーゲンに戻り、昼食は東京でも人気のデンマーク名物"オープンサンド"でした。16時 30分、コペンハーゲンの港から大型客船DFDSシーウェイズに乗船してノルウェーのオスロに向かいました。次回はオスロ市庁舎(ノーベル平和賞授与会場)、世界遺産のネーロイフィヨルド、フロム鉄道とベンゲル鉄道、ストックホルム市庁舎(ノーベル賞・受賞者晩餐会会場)などへ続きます。

参考資料

地球の歩き方A29 2018-2019「北欧」デンマーク ノルウェー スウェーデン フィンランド ダイヤモンド社 ダイヤモンド・ビッグ社