台風10号が通り抜けた直後の9月25日、愛車のLEAFを走らせて山梨県南都留郡山中湖村の山荘シャックへ向かいました。あいにくの曇り空に富士山は全く見えず、辺りはどんよりとして薄暗い感じでした。湖畔を走行して午後4時半過ぎに山荘へ到着しました。先着のJF1GUQと山荘で合流し、9月26日0000から9月27日の2359 GMTまで、CQ WW RTTY DXコンテストに参加しました。その時の運用記をお届けします。

CQマガジンが主催

「2020 CQ WW RTTY DXコンテスト」は米国のアマチュア無線雑誌「CQ Amateur Radio」を発行するCQマガジン社の主催で毎年開催されています。 9月 26日土曜日00:00:00 UTCから始まり、27日日曜日23:59:59 UTCに終了します。主な規約を次に抜粋しておきます。
 

 
CQ WW RTTY CONTESTのWebサイト(抜粋)

コンテスト規約(抜粋)

I. 目的:世界中のアマチュアが、期間中にできるだけ多くのCQゾーン、国、およびW / VE QTH内の他のアマチュアと交信すること。
II.  バンド: 5つのバンドのみ:3.5、7、14、21、および28MHz 
III. RST レポートと CQ ゾーン (例, 599 25). 米国、カナダ局は州、 地域も送る. (例 59905 MA) IV.C.3.参照
IV. スコアリング:A.スコア:最終スコアは合計QSOの結果です。ポイントにゾーン、国、およびQTH乗数の合計を掛けたもの。
 例:1,000 QSOポイント×(30ゾーン+ 70国+35 W / VE QTH)= 135,000(最終スコア)。

コンテスト規約はWebサイトをご覧ください。
https://www.cqwwrtty.com/rules.htm

コンテスト・ディレクターからメール

2011年のCQ WW RTTYコンテストに参加した時は約100局と交信して大満足しましたが、ログの提出を準備中に突然、コンテスト・ディレクターからメールをもらいました。メールを読むと「ログの提出を求める」内容でした。コンテストに参加した新人が米国を中心に100局余りと交信して目立ったのかもしれません、締め切りに間に合うように急ぎログを提出したのは言うまでもありません。

9月末のコンディション

最近の太陽黒点指数は、情報通信研究機構「宇宙天気予報センター」によると、連日ほぼゼロを記録する最悪のコンディションですが、果たして14MHz帯の様子はいかに、まずIC-7700のバンドスイッチを14MHzに設定して、14.070MHzからダイヤルを回し14.110MHz付近までコンテスト局をゆっくり探りました。
 

 
太陽黒点相対数の推定値(情報通信研究機構「宇宙天気予報センター」
RTCLコンテストログソフト

コンテストに使ったRTCL(Radio Teletype Contest Log)は、JK1IQK鈴木功さんが作成されたRTTY用のコンテストログソフトです。これをデスクトップパソコン(Windows 10)にインストールして使いました。プログラムは鈴木さんのホームページから“ダウンロードフルパッケージ”をダウンロードしました。「RTCLの設定と使い方」はJA1XUY/AB2PX 馬場英二さんのホームページ「Welcome To Amateur Radio Station」が詳しいので、興味のある方は参照ください。
 

 
▲Radio Teletype Contest Log RTCL Version 4.40b

コンテストナンバーとファンクションキー

コンテストナンバーはRSTの599+日本のCQ ZONEナンバーの“25”を付けて59925を送信します。RTCLのファンクションキー①~④を次のように設定しました。

① JA1FUY  JA1FUY  JA1FUY
② UR  59925  DE  JA1FUY
③ TU  DE  JA1FUY
④ CQ  CQ  CQ  JA1FUY  JA1FUY  JA1FUY 

通常の操作では①と②のみで済まし、④は使いませんでした。

予期しない成果

取り掛かりは日本から近いロシア極東地域のUA0からコールしてUA0JGTをゲット。続いてVK4SN、K2SN、DU1JM、W7RRと予想以上に米国勢と交信が成立して行きました。大電力局が多い中、こちらの送信電力(1kW)でもなんとかビッグガンに埋没しないでいられる感じがしました。ほぼ、コールした局すべてから応答があるのもIC-PW1リニアアンプの恩恵と考えています。

20 QSOを過ぎる辺りからもしやと思い21MHz帯を覗いてみました。なんとYC2VOCが入感しています。さっそくコールしてゾーンナンバー“28”をゲット、続けて5局と交信して再び14MHz帯へ戻りW0YK、W1SRDへと続きました。 0408  21MHz帯へ戻りYB1AR、DU1R、T6Aと交信、これ以降14MHzへ移りIQ2NJなど10QSO、1000(19時JST)を回る頃OM7M、IQ4FA、OG6NGなどヨーロッパと立て続けにナンバーを交換して1200 (21時JST)まで順調でした。

その後、バンドを7MHz帯に変えてN5Rを皮切りにK6BIM、W7RM、A7RMなど12 QSOが成立し、このバンドで予想以上の成果を上げることを喜びました。結果的には27日の2359 (8時59分)まで運用して約200 QSOを達成してコロナ禍のコンテストを終えました。
 

 
山荘シャックの様子 ここには設備共用のIC-7700とIC-PW1 の6局+JA1ZNGが免許されています
 


RTTY送信・受信画面
 


画面左側にDXクラスター、コンテスト画面、右端にRTCL MMTTY (MAIN) 画面を配置した
 


IC-7700とIC-PW1が快適に動作してくれました
 


2011年9月25日のRTTYコンテストで交信したOH8XのQSLカード

おわりに

RTTYコンテストが好きで毎回参加していますが、その時のコンディションに左右される中バンドを変えながら交信するのが楽しみです。交信中に知人のコールサイン(JA1AYO、JA2HYD)を見かけてご活躍を確認できるのも楽しみに一つです。以前は自宅の200W局からRTTYコンテストに参加していましたが、交信がなかなか成立せずに電力不足を痛感していました。その後、山中湖村のシャック(1kW)からコンテストに参加するようになって思うような楽しみが得られるようになったことを告白しておきます。交信を終えてログの整理とQSLカードの発送を済ますと、後はDX局から届くQSLカードが楽しみです。