5月27日から6月3日までの8日間、北欧のデンマーク(OZ)、ノルウェー(LA)、スウェーデン(SM)の3カ国を周遊しました。前回はおとぎの国・デンマークと世界遺産・クロンボー城など(1日目~3日目)を紹介しました。今回はコペンハーゲン港から大型クルーズフェリーに乗船し、ノルウェーの首都オスロへ移動するところから始めます。ノーベル平和賞授賞式会場のノルウェーオスロ市庁舎、山中伸弥教授がノーベル生理学・医学賞を授与されたスウェーデンのストックホルム市庁舎を巡り、ネーロフィヨルドクルーズ、フロム鉄道・ベンゲル鉄道などを体験します。

4日目

Pearl Seawaysは全長170.6m、乗客1,740人と車450台を乗せることができる大型客船(40,039トン)です。コペンハーゲンを16時30分に出航し翌日9時45分オスロに到着します。船内は快適なキャビンを備え、複数のレストラン、TAX FREEショッピング、サウナやジェットバス、ライブ音楽などのエンターテインメントなどが提供されます。オスロでは同時刻Crown Seaways(35,498トン)がコペンハーゲンに向けて出港します。2隻により毎日1便就航します。

コペンハーゲンDFDSターミナルでは、乗船前にスーツケースを係員に預け船内1泊分の手回り品のみを持って乗り込みます。定員4人のキャビンに2人なのでゆったりしているもののインサイドの指定、つまり"窓無し"海の景色が見られません。ちなみにキャビンの広さと設備はアウトサイドと同じです。部屋は寝るところと諦めてTAX FREEのショッピングに出かけました。DECK 9の部屋を出てエレベータで降りてDECK 7へ。通路を歩いていても揺れを全く感じません。お店は小規模のスーパーマーケットと同じで品数が豊富でした。ここでチョコレートやクッキーなどを買い物した後、同じデッキの反対側にあるレストランへ急ぎました。係員に誘導されて広々したテーブルに案内され、ビュッフェスタイルの夕食をとりました。

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コペンハーゲンからオスロへ向かうDFDSのPearl Seaways

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小雨降る中、バスの車窓からシャッターを切った1枚

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エントランスホールに地球儀のモニュメント

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DFDS Pearl Seawaysの専用タグ

ノルウェー

ノルウェーはヨーロッパの北部に位置し、本土の北半分が北極圏にあります。日本とほぼ同じ面積に人口約533万人。首都はオスロ、そしてアマチュア無線家には高値のエンティティ―3Yブーベ島(Bouvet Island) がノルウェー王国の属領です。孤絶した無人島にアマチュア無線やインターネットの分野では、国に準ずる地域として扱われています。言語はノルウェー語、多くの国民が英語を話すと言われています。通貨はクローネNOK、1NOKは約14円。日本との時差はマイナス7時間(3月~10月)。

※ある国に付属している領地。本国の支配下にある領土。

オスロ市内観光

9時45分オスロ到着後、市内観光へ出かけました。はじめにヴィーゲラン公園(別名フログネル)のグスタヴ・ヴィーゲランが造った212点650体の彫刻が点在している公園を散策しました。

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園内の彫刻の中で一番人気の"怒りん坊"
シンナターゲン(怒りん坊)と呼ばれる小さな男児の像

王宮

1822年に着工した王宮は、途中、資金不足により中断したが1848年に完成。王宮前の広場にスェーデン王、カール・ヨハンの馬に乗った大きな像があるのは、1814年~1905年、スウェーデンの支配下にあったためとされています。

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ノルウェーの王宮

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王宮の広場にスウェーデン王、カール・ヨハンが馬に乗った像

オスロ市庁舎

ノーベル平和賞の授賞式会場となるオスロ市庁舎を訪問しました。ノーベル賞の授賞式会場といえばスウェーデンの首都ストックホルムと思い込んでいましたから、平和賞の授与式がオスロ市庁舎で行われていたとは寡聞にして知りません。アルフレッド・ノーベルは当時、ノルウェーがスウェーデンの支配下(1814年~1905年)にあったオスロ市庁舎で平和賞授賞式をやるように遺言したのは、自然な成り行きだったのでしょう。

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ノーベル平和賞の授賞式が行われるオスロ市庁舎の大ホール。

オスロ市庁舎の見学を終えて、専用車(バス)でオスロからラダールへ317km/約5時間15分、途中、伝統的な木造建築のスターヴ教会へ立ち寄りました。

ボルゲンのスターヴ教会

フィヨルドの谷間に立つ1180年建造のスターヴビルケと呼ばれる木造教会を見学しました。建物にはバイキング時代の文様と十字架が彫られています。

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ボルゲンのスターヴ(木造)教会

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バスの車窓から観た景色

夜、ソグネフィヨルド地区のホテル・リンドストロームに宿泊しました。夕食はビュッフェ、ここでも無料のWi-Fiが使えました。

5日目

午前、ラダールを専用車(バス)で出発、グドヴァンゲンへ54km/約1時間、10時30分着。ここでフェリーに乗りフロムへ、世界遺産のネーロフィヨルドを約2時間観光しました。

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ネーロフィヨルドクルーズ

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フィヨルドの絶景が展望できる

フィヨルドを望むフロム鉄道

12時45分フロム着。深い谷を走るフロム鉄道とベンゲル鉄道を乗り継いでヴォスへ向かいました。途中、ショースの滝にて約5分間停車、雄大な光景を堪能しました。

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雄大なショースの滝

16時32分ヴォス着。専用車(バス)にてヴォスからラダールへ105㎞/約2時間15分。リンドストロームへ連泊。夕食はビュッフェ。

6日目(移動日)

朝、専用車(バス)にてラダールからオスロへ282km/5時間。昼食はオスロにて魚(サーモン)料理。さらに325km/約4時間30分走行してエレブロへ。夜、エレブロから国際列車に乗り込みスウェーデンの首都ストックホルムへ。夕食は車内にてお弁当をいただきました。20時46分ストックホルムへ到着。着後スカンディックスターソレンチューナへ宿泊。ここでも無料のWi-Fiが使えたので、日本のニュースをチェックすると共に、LINEで家族に無事を知らせました。

スウェーデン

スカンジナビア半島の東側を占める北欧最大の国です。正式国名はスウェーデン王国。面積は日本の約1.2倍、人口約1000万人(2018年11月)、首都ストックホルムの人口96万人。通貨はクローナ、略号はSEK、1 SEKは約12円。時差はマイナス8時間、サマータイムの3月から10月までがマイナス7時間となります。

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7日目

午前、ストックホルム市内観光へ出かけました。はじめにノーベル賞の授賞式が行われる市庁舎へ入りました。

市庁舎

広い授賞式会場に圧倒されながら片隅の階段に注目しました。この階段は授賞者のみが下りることができ、観光客に下りることを許されていませんでした。

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ノーベル賞授賞式会場

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授賞者のみがこの階段を下りてくる

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舞踏会が開かれる黄金の間。壁画はストックホルムの擬人像"メーラレン湖の女王"

ノーベル博物館

ノーベル賞の歴史や歴代受賞者に関する博物館がここ。壁面に高く掲げてある一つの椅子にスポットライトが当たっているので、よく見ると2012年ノーベル生理学・医学賞を受賞した山中伸弥教授のサインでした。そして周りの壁に歴代受賞者のブロマイドがあり、その中に見慣れた山中伸弥教授のカラー写真を見つけました。お土産コーナーで一番人気のノーベル賞のメダルそっくりのチョコレート、缶入り10枚130 SEK(約1500円)を買いました。

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ノーベル博物館

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ノーベル生理学・医学賞を受賞した山中伸弥教授のサイン(椅子の裏側)

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ノーベル賞受賞者のブロマイド

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ノーベル賞のメダル(チョコレート)

おわりに

盛りだくさんな北欧3カ国の旅で印象的だったのは、豊な水と緑濃い森林、そして税金が5割超と高いけれど老後の生活を政府が保証する、夢のような高福祉国家でした。そしてドバイ経由エミレーツ航空EK318便にて6月3日17時35分、東京(成田)へ無事戻りました。

参考資料

地球の歩き方A29 北欧2018-2019年版 ダイヤモンド・ビッグ社ダイヤモンド社