第66回「前島密賞」の贈呈式が行われました

通信や放送などの分野で優れた功績があった人に贈られる「前島密賞」の第66回 贈呈式が、令和3年4月9日(金)に東京都内のホテルで行われました。

この賞は、日本の逓信事業の基礎を築いた「前島 密」の功績を記念して、情報通信や放送、郵政事業の進歩発展に優れた功績があった方々に毎年授与されています。当社は、 非常災害時における被災地での非常通信確保に大きく貢献したことなどが認められ、受賞となりました。

受賞内容全文

【非常災害時における被災地での非常通信確保への貢献】
総務省では、地震等の非常災害時において、地方公共団体及び災害復旧関係者に対して、初動期の被災情報の収集伝達から応急復旧活動の迅速・円滑な遂行を行うために必要不可欠な通信の確保を図るため、衛星携帯電話等の備蓄・貸出しに係る事業を2006年度より実施していますが、当該事業を開始当初より継続して受託されています。

 特に大きな自然災害時においては、公共交通機関が運用を停止し物流網も遅延することが多く、また、道路等の啓開状況等に応じて現地までに使用可能な輸送ルートが複雑化する傾向がある中で、2011年3月の東日本大震災や2019年の台風15号・19号、令和2年7月豪雨等、我が国に甚大な被害をもたらした自然災害に際して、携帯電話や防災行政無線等、他の通信手段が絶たれた被災地を実際に訪れ、衛星携帯電話等を自社車両にて輸送を行い、適切かつ迅速に地方公共団体に貸出しを実施しました。また、衛星携帯電話等は、一般の携帯電話等と異なり使用に当たって一定の前提知識を要することから、現地職員に対する運用方法のレクチャー等、貸出し後のきめ細やかなアフターケアも併せて行うなど、独自の工夫として実施されました。

 それらの取組みは、被災自治体及びその住民の方々への支援を行う観点で、公共性に大きくかなうものであり、被災地における通信手段の確保と、それによる非常災害の被害軽減や、復旧・復興活動に多大な貢献をされました。

 以上、情報通信事業の進歩発展に貢献された功績は誠に顕著であります。

 よって、当協会は、記念品を副えて、前島密賞を贈呈します。


令和3年4月9日

公益財団法人 通信文化協会
会長 田尻 嗣夫

第66回「前島密賞」贈呈式の様子

<「前島密賞」について>

近代国家の建設にあたり、社会の基盤となる郵便や物流をはじめとしたネットワークを整備し、国民の暮らしに多大な利便性をもたらした前島 密の功績を記念した賞です。コミュニケ-ション分野でその精神を伝承発展せしめる目的で、公益財団法人通信文化協会によって昭和30年に創設され、昨年までにのべ約1000名、12団体に贈られてきた歴史ある賞です。

公益財団法人通信文化協会