携帯キャリアの5Gに対応したゲートウェイ開発。中小企業の工場をスマートファクトリー化。次世代の「ものづくり」の生産管理を提案。
無線通信機器のアイコム株式会社(大阪市平野区、代表取締役社長 中岡洋詞、東証プライム)は、携帯キャリアが提供する高速通信規格(5G)に対応した「ゲートウェイ」を新開発しました。
新製品「IP50G」は、異なるネットワーク間をつなぐ機器(ゲートウェイ)で、映像・音声・センサー機器など様々な通信機器を5Gの通信網につなぎます。
携帯キャリアの5Gを活用するので、手軽に工場を5G環境にできるのが特徴です。大掛かりな工事の必要がなく、中小企業の工場向けに開発しています。
5Gのほか、Wi-Fi 6(IEEE802.11ax)準拠の無線通信や、有線LANインターフェース、USBポートなど各種IoT機器の入出力端子なども搭載しています。

本機はユーザーがソフトウェア開発キット(SDK)を利用し、ニーズに合わせて開発・設計したアプリケーションをインストールすることで動作します。そのため、機能を柔軟に構築することができます。
販売開始は2023年12月6日からで、価格はオープンです。当社が5G対応機器を開発するのは本件が初めてです 。

VRなど増える最新機器、進むIoT化、残るアナログ。それらのハブとなるキーデバイス開発
新製品は、工場内のあらゆる機器を無線でつなぐためのハブとなるデバイスです。この先、工場には各種センサーや映像など大容量のデータを扱うデバイスがますます増え、社員もVR機器など様々なデバイスを持ち歩き、あらゆる産業機器のIoT化が進みます。一方、インターフォンなどの映像関連機器や構内放送の音声機器など従来のアナログ装置も残ります。
大容量のデータを高速に多数の端末とやりとりできる5Gを使えば、工場および敷地内にケーブルを張り巡らせることなく、無線で、大容量の映像などもシームレスに機器同士が送受信できるようになります。開発した製品は、それら様々な機器のハブとなるキーデバイスです。工場設備や、ライン構築のレイアウトフリー化の一端も担うことができる製品です。
工場から本社へのデータ転送はVPN を使いセキュリティー対策
例えば地方にある工場のデータを本社に転送する場合、5G の通信にはVPN を使うので、セキュリティー上も安心です。
イニシャルコストかけずに工場を5G化、ものづくりにどう生かすかKDDIと検証実験開始
当社はKDDIと、携帯キャリアの5Gを活用した、自社工場の「スマートファクトリー」化に取り組み、検証実験を行なっています。検証実験は、KDDIの5G基地局を当社製造子会社(和歌山アイコム(株))の工場付近に設置し、行っています。
例えば、工場作業員の動作をパソコンのウェブカメラで撮影しながら、そのデータを新製品経由で本社に送り、AIで解析し、より効率的なものづくりに生かせないかテストしています。今後も、大量のデータを高速に多数の端末とやり取りできる5Gの特長を、工場(ものづくり)にどのように生かせるか、新製品を使い検証していきます。
伸びる国内5Gネットワークインフラ関連市場
国内5Gネットワークインフラの関連ビジネスは成長株で、調査会社のIDCジャパン(東京・千代田)によると、市場規模は2020年(2053億円)から2025年にかけて年間9.9%の成長率で拡大する見通しです。
製品詳細
商品名 | IP50G | 発売日 | 2023年12月6日 |
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価格 | オープン価格 | 重さ | 約1.7キログラム(本体) |
サイズ | 高さ68mm×幅258mm×奥行き180mm | ||
特徴 |
◇組み込みプラットフォーム ◇5GとLTE回線を利用したルーティングに対応 ◇IEEE802.11ax準拠のIPゲートウェイ ◇ギガビットイーサネットに対応 ◇本体に装着可能な防塵ユニットをご用意 IP5X:試験用粉塵を1平米あたり2キログラムの割合で浮遊させた中に8時間放置した後に取り出して、機能すること ◇汎用インターフェース ◇RS-485インターフェース ◇盗難防止対応 ◇その他 |