

IC-905で、未知のバンドにチャレンジ!
SHF帯だから楽しめる、ユニークな伝搬、テレビ映像/高速大容量データ通信。
SHF帯とは、3GHzから30GHzまでの周波数帯です。SHF帯の電波は高い指向性を持つため、衛星通信やテレビ放送用中継回線、無線LAN、レーダーセンサーネットワークなど、さまざまな無線システムで活用されていますが、これらプロの無線システムでは「SHF帯の電波は直進するもの」として運用されています。
しかしアマチュア無線のSHF帯は、直進だけではなく、山岳回折や降雨散乱、反射など、さまざまな伝搬を利用して通信するため、意外性の連続であり、新しい発見、チャレンジができる、魅力あるバンドです。さらにSHF帯は割り当てられた周波数の幅も広く、テレビ映像や高速大容量のデータなど、さまざまな通信を楽しむことができます。


未知のバンドにチャレンジできる、本格的に楽しめる、V/U/SHFマルチバンダー。

|905
- コントローラーとアンテナ直下設置型RFユニットのセパレート構成を採用。
- コントローラーケーブルによる給電を実現。
- 10GHzトランスバーター<CX-10G>に対応。(IC-905XGは標準付属)
- GPS(GNSS)信号を基準にすることで、究極の周波数精度を実現。
- 最大50MHzスパンの広帯域をカバーするリアルタイムスペクトラムスコープ。
- FM方式のATVにも対応。ほか
SHF運用の魅力は、意外性と可能性。広がる、深まる、無線の世界。
1200MHz以上のバンドでは、ATVや高速データ、ビーコンなど、他のバンドにはない通信が可能です。さらにSHF帯はバンド幅がとても広いので、さまざまな通信を気軽に楽しむことができます。
他のバンドではできないユニークな伝搬を体験
SHF帯は直接波でしか通信できないと思われがちですが、反射波や回折波、降雨散乱波やラジオダクトも利用できます。業務無線では異常伝搬としてマイナスに捉えられがちなこれらの伝搬も、アマチュア無線の世界では見通し外の場所や遠くの局と交信するために活用されています。
アンテナや周辺機器の自作が楽しい
SHF帯は波長がたいへん短いので、他のバンドよりアンテナが自作しやすいと言われています。実際、100円均一ショップやホームセンターで入手できる格安の道具でアンテナを作る愛好家、トランスバーター等の周辺機器の製作にチャレンジされる方もおられます。
免許を受けられる空中線電力がみんな同じ
HF帯では資格によって免許を受けることができる空中線電力が異なります。しかし、SHF帯では資格を問わず同じ出力。ビギナーも上級者も、同じ条件(出力)で楽しむことができるのも魅力の1つです。
直接波
SHF帯の直接波は、見通し範囲であればどこにでも届きます(伝搬損失 <アンテナ、出力)。伝搬の見通し距離
(例)
標高(h)=1000m→d=133km
=2000m→d=187km/となります。

回折波/反射波
直進性の高い電波が山岳地帯を通過するとき、山頂のとがった部分で回折する現象を山岳回折といいます。
また、電波を山や高層ビル、特に山での反射では積雪や山表面の湿度など既設によって反射が異なり伝搬距離が変化します。意外性のある伝搬は、SHF帯運用の楽しみのひとつです。

降雨散乱波(レインスキャッター)
高い周波数は雨に弱く(=減衰する)、降雨が強くなると減衰も大きくなります。しかしアマチュア無線では、雨粒による反射も利用して通信を行います。関東であれば福島、長野、新潟などの広い範囲の局と通信が可能になると言われています。

ラジオダクト(伝搬路が導波管になったダクト構造)
上空でできた大気の気温・気圧・湿度などの条件によって電波の屈折率が大きくなり、地表面(海面)との反射を繰り返すことで、通常では届かない遠方へ電波が届くようになります。テレビでは混信の原因となりますが、アマチュア無線では遠方の局と通信することができるため、積極的に活用されています。

IC-905ならビギナーも簡単!らくらく!SHF運用。
設定が簡単!ビギナーも安心。

見やすいMENU画面&タッチ操作で、設定も、らくらく!
グラフィカルでわかりやすいMENU表示と操作性に優れたタッチパネル。初心者でも簡単に設定し、SHF帯をオールモードで楽しむことができます。
映像通信が、ぐっと身近に。
アナログカメラを接続すれば、映像通信も、らくらく!
FM方式のATVにも対応しているので、アナログカメラを接続することで、IC-905本体だけで映像の送受信を楽しめます。映像の拡大表示も可能です。

ATV受信表示例

映像拡大表示例
オンエア局も、一目瞭然。

スコープを使えば、交信相手探しも、らくらく!
IC-905のリアルタイムスペクトラムスコープは、最大50MHzの広帯域をカバー。広いSHF帯でも、オンエア局を目で見て確認することが可能。信号を見逃しません。
より快適にSHF運用を楽しむために知っておきたい基礎知識。
アンテナ

日本のアマチュア局は垂直偏波を、海外の局は主に水平偏波を使っています。1200MHzや2400MHzまでは八木アンテナや多素子のループアンテナが一般的に使われますが、5.7GHz帯からはホーンアンテナやパラボラ型アンテナが一般的です。またアンテナ自作用に型紙を公開しているところもあるので、インターネットで検索してみてください。
同軸ケーブル
SHF帯の同軸ケーブルは、ロスを軽減するために、できるだけ短くする必要があります。また、ケーブルの内部構造が同じでも被覆が変わることで呼び名も硬さも変わります。特性はケーブルの内部構造によって決まるため、見た目だけで判断するのは難しいもの。信頼できるショップに相談して購入するか、各地で開催されるマイクロ波フリーマーケットやアマチュア無線イベントの販売コーナーで探すといいでしょう。
交信相手
ビーコン局を活用して伝搬を確認し、アンテナの向きなどを調整することで、交信相手局を探すという方法があります。また、各地のマイクロウェーブのロールコールや、マイクロウエーブマンが全国各地から一斉にオンエアする「マイクロ波移動運用」に参加するのもいいでしょう。
情報収集

アイコムが配信するメールニュース「BEACON」では、各地のイベント情報も掲載しています。メールニュースBEACONに配信登録して情報収集されることをお勧めします。また、イベントに参加して、SHF(マイクロウェーブ)愛好家グループのブースで相談してみるのもいいでしょう。

電波法とバンドプランを遵守して、運用しましょう。
1.2/2.4/5.6/10.1GHz帯のアマチュア無線は、周波数割り当て上、二次業務となっており、「この周波数の使用は、一次業務の無線局に有害な混信を生じさせ、及び一次業務の無線局からの有害な混信に対して保護を要求してはならない」とする旨の附款が付されます。
運用の際は、電波法およびバンドプランの遵守をお願いします。詳細は取扱説明書をご覧ください。また、免許申請の際には総合通信局等へ確認書の提出が必要となります。