トリプル/クオッダプルを超えるダブルスーパーヘテロダイン方式
ダブル、トリプル、クオッダプルと、IF段が増えると、その分ミキサーやアンプ、フィルター等の回路が必要となり、歪みの発生が多くなります。IC-7700では、高度な技術が必要とされるミキサーの安定動作を実現することにより、受信回路を単純化。トリプル/クオッダプルスーパーヘテロダインを採用したマシンを超える耐歪み性能を実現しています。
他の追随を許さない、ダイナミックレンジ110dB/第3次インターセプトポイント+40dBm(HF帯)
感度を下げれば、簡単にIP3の値を高めることができます。しかし、アイコムは感度を犠牲にしたIP3値など、意味がないと考えています。IC-7700では、真の最高水準の受信性能を実現するために、メカニカルリレーによるBPF切り替え、プリセレクター、ルーフィングフィルター、シンプルなダブルスーパーヘテロダイン方式を採用するなど、徹底したアナログ回路の見直しを行っています。さらにDSP部との絶妙なマッチングを図ることで、最高水準の受信感度と、HF帯におけるダイナミックレンジ110dB、CWよりも条件的には厳しいUSB(2.4kHz)時でもIP3=+40dBmを達成しています。
第2インターセプトポイントは+110dBm※以上を達成
無線機の本質であるアナログ性能の追求により、IP2=+110dBm※以上を実現。この数値は、放送局等の強力信号による2次歪みの発生が徹底的に抑え込まれていることを実証しています。
※測定については、通常のSG+DUPでは、+85dBm程度が測定限度であるため、独自の装置を使用して測定を行っています。なお、数値は代表値です。
突出した受信性能を証明するインバンドIMD
トランシーバーの内部では、受信した複数の信号により、歪み(2次・3次歪み等)やノイズが発生します。これが、インバンドIMD(Inter ModulationDistortion)と呼ばれるもの。IC-7700は、入力信号のレベルに関わらず、インバンドIMD特性において他機を圧倒する性能を示しています。これらインバンドIMDの差は、はっきりと体感できるレベルです。特にCW運用において、複数の局から同時に呼ばれた時など、これまで内部歪みやノイズにより聞き取れなかった信号が、IC-7700では浮かび上がって聞こえてきます。
IC-7700だから公開できるインバンドIMD特性
・ MODE/CW
・ FILTER/500Hz
・ AGC/MID(0.3sec)
・ PREAMP/OFF
2ndミキサー部にはイメージリジェクションミキサーを採用
2ndミキサー部にはイメージリジェクションミキサーを採用し、ミキシングの段階で発生するイメージ成分を除去しています。ルーフィングフィルターと相まって約100dB以上のリジェクション特性を実現しています。技術的に困難とされていた、アナログのイメージリジェクションミキサーの安定動作を実現することにより、単純化した受信回路構成となり、より歪みの少ない受信性能を得ています。
超低歪みを実現したBPF(バンドパスフィルター)&メカニカルリレー
歪みを徹底的に排除するため、大振幅信号の切り替え回路では、可能な限り半導体の使用を廃止。 さらに、フィルターを構成するコイル、コンデンサも可能な限り大型化を図っています。 また、リニアリティに優れたメカニカルリレーと磁気飽和に強い大型のトロイダルコイルやコンデンサを採用することで、 バンドパスフィルターの入力側で発生する歪みを徹底的に抑え込んでいます。
デジセル(オートマチックプリセレクター)が 高次で発生するIMD成分を徹底除去
IC-7700の受信RF段は、+40dBmのIP3を確保していますが、これでも、近隣に強力な信号があるケースでは、歪みが発生する可能性を残しています。このような状況で、デジセル(オートマチックプリセレクター)は威力を発揮します。通過帯域内では、鋭いピーク特性のデジセルと、帯域外減衰量が大きいバンドパスフィルターとを組み合わせることで、2次、3次、さらに高次で発生するIMD成分を除去しています。なお、プリセレクターのセンター周波数は、デジセルツマミにより微調整することができます。
高IPと低ノイズを両立するプリアンプ
IC-7700には、HF帯用、50MHz帯用、それぞれ2種類、計4種類のプリアンプが装備されています。プリアンプの目的は受信感度のアップ、すなわちゲインとNFの追及です。IC-7700では、ノイズレスフィードバック型プッシュプルアンプ回路を採用。フィードバックトランス設計との相乗効果で、高IP3と低ノイズを両立しています。
歪み成分の排除を重視した1stミキサー
IC-7700のミキサー素子SD5400へのLo信号は、16Vp-pもの電圧を印加しています。このような高レベルのLoを広帯域で発生させる技術は、アイコムが長年培ってきた広帯域パワーアンプ技術の応用によるもの。これにより、歪みを徹底的に排除するため、大振幅信号の切り替え回路では、可能な高IP3値を得ることに成功しています。
3kHzを含むアイコムスペックのHi-Spec 1st IF filter※1を搭載
1stIFアンプの前段に15kHz、6kHz、3kHzのフィルターを搭載しています。このフィルターは、IMDを改善するために、インピーダンス特性を重視したアイコムスペックを設定し特注したデバイスです。さらに、3kHzのフィルター選択時におけるブロッキングダイナミックレンジは約134dB※2を達成。近接周波数の強力信号からの影響を激減させています。
※1 IC-7700で使用しているルーフィングフィルターは既製品とは異なるため「Hi-Spec 1st IF filter」と呼んでいます。
※2 14.1MHz受信時、5kHz離調周波数に妨害波を与えた時。
Twin AGC Loop Lineが、ダイナミックレンジの向上と強力信号によるブロッキングに威力を発揮
IC-7700では2系統のAGCループ処理を行っています。ひとつは、BPF帯域外等の強信号による1st IFアンプの飽和を防止するとともに、近接信号に対するダイナミックレンジを向上させています。もう一方のAGCは、最終的に通過帯域幅を決定するデジタルI Fフィルターを通過した信号からAGC電圧を検出し、隣接した強力信号によるAGCブロッキングを発生させることなく、目的信号にのみAGCを動作させています。AGCの設定は3段階(プリセット)に加え、マニュアル調整が可能なAGCボリュームも装備しています。
±0.05ppmの周波数安定度を誇る日本製OCXO<基準周波数発振器>を採用
日本製のOCXOを新たに採用しています。対温度における周波数安定度は、±0.05ppmを達成。このスペックは、SSGやスペクトラムアナライザー、周波数カウンタなどの精密測定器に匹敵しています。さらに、外部接続機器用にIC-7700の背面から基準周波数(10MHz)を取り出すこともできます。
各デバイスへのこだわりが、HFマシン最高水準の性能として結実
メカニカルリレー
最高の信頼性と伝導率を実現するために、接点部分に金を貼った経年劣化が少ないメカニカルリレーをパラレルで使用。長期にわたり安定した性能を発揮します。
Hi-Spec 1st IF filter
既存品には、アイコムが求めるIM特性を備えたフィルターは存在しませんでした。そこで、アイコムスペックのフィルターを特注し、搭載しています。
コイル
歪みの発生を抑えるために、大振幅信号の切り替え回路では、可能な限り半導体の使用を廃止しています。さらに、フィルターを構成するコイル、コンデンサも可能な限り大型化を図っています。
DSP
IC-7700の送受信用に、最大処理速度1800メガフロップスを誇る高性能32ビット浮動小数点DSPを搭載。また、スペクトラムスコープ専用DSPも最大処理速度1200メガフロップスの性能を備えています。
ファイナルトランジスタ
IC-7700のパワーアンプは、ファイナル部にプロ用通信機でも採用されているSTAC2942をプッシュプルで使用しています。このデバイスは54MHzまで安定した200W出力を得ることが可能です。
高性能7インチワイドTFTカラー液晶を搭載
応答速度、色彩、視認性、すべてに最高を実現するために、IC-7700には高スペックのTFTアクティブマトリクス方式7インチ(800×480ピクセル)ワイドタイプのカラー液晶ディスプレイを搭載。ディスプレイ上に、運用周波数をはじめ各機能の設定/動作状況、さらにスペクトラムスコープ、Sメーター、RTTY/PSK31のデコードメッセージまで運用に必要な情報を集中表示することができます。また、従来からのアナログ針メーターをTFT上で再現するために、高分解能のLCDを厳選。高速処理のCPUとソフトウェア技術を駆使して、限りなくアナログ針メーターに近い動きを可能にしています。
さらにバーグラフ表示のデジタルマルチメーターのほか、バータイプ、エッジワイズタイプも備えており、運用形態や好みに応じて使い分けることができます。なお、外部ディスプレイにもIC-7700の表示画面を出力することができます。
パソコンなしでもRTTYとPSK31の運用が可能
IC-7700にはボドーRTTY、そしてPSK31用のモジュレーターとデモジュレーターを内蔵しています。USBタイプのキーボードを本体に接続するだけで即、ボドーRTTYとPSK31を運用することができます。さらに、あらかじめメッセージメモリやUSBメモリに記憶させたメッセージにより、キーボードなしでもRTTY&PSK31の運用が可能。そのほか、受信したデータはUSBメモリに保存することも可能です。
USB端子をフロントに装備
キーボードやUSBメモリを簡単に接続することができるよう、2基のUSB端子をフロント部に配置しています。これにより、RTTYの運用、ファームアップを快適に行うことができるようになります。
マルチバンド運用を快適にする4つのM型アンテナコネクタ
アンテナセレクタを備えた4つのM型アンテナ端子(ANT1、ANT2、ANT3、ANT4)を装備。それぞれのアンテナ端子は前面のANTスイッチにより瞬時に切り替えることができます。さらに、セットモードにより、運用しているバンド毎に4つのアンテナ端子を振り分けることができます。また、各アンテナに対して「送受信用」、「受信用」、「オフ」の設定ができる上、一度セッティングしたアンテナ端子の設定情報はメモリすることも可能。快適なマルチバンド運用を実現します。
スムーズなバンド間移動を実現するトリプルバンドスタッキングレジスター
バンドスイッチで選択したバンドの最終運用状態へ、瞬時に移行できるバンドスタッキングレジスターを各バンドに3ch搭載しています。例えば、この3chをSSB、CW、RTTY(またはFM)で使い分ければ、バンドスイッチを押すだけで、最適な運用周波数とモードに一瞬で移行できます。
高度な運用をサポートするリアルタイムスペクトラムスコープ
スペクトラムスコープ専用のDSPを搭載することで、信号レベルのダイナミックレンジ80dBを達成しています。また、スペクトラムスコープのレスポンスと測定の精度も飛躍的に向上。これにより、スペクトラムスコープの画面を見ながら、目的信号に正確に同調させることができます。なお、監視方法は、運用周波数を常にスコープセンターに表示させるセンターモードと、スコープの上端、下端を固定して運用周波数をマーカー表示する方式のFIXモードを備えています。
その他にもスペクトラムスコープ専用アッテネータ(OFF/10dB/20dB/30dB)、2種類のマーカー(RX/TX)、MAX、HOLD表示のワンタッチ切り替えなどの機能も搭載。セットモードに入った状態でも常にスコープ画面が表示できるミニスコープ機能も装備しています。
混信除去に絶大な効果を発揮するデジタルツイン PBT®&IFシフト動作
上下から同時に混信を受けた場合に威力を発揮するデジタルツインPBT®を装備。上下いずれか片方から混信を受けた場合に有効なIFシフト動作を使い分けることにより、あらゆる場面で効果的に混信を除去し、目的信号だけを捕えることができます。
状況に応じて、きめ細かな設定ができるデジタルIFフィルター
IC-7700に搭載されているデジタルIFフィルターはDSP処理により帯域外の信号を極限までカットします。それでいて、帯域内の信号は劣化させることなく忠実に再現。混信の隙間に潜む微弱な信号をピックアップする際に、絶大な威力を発揮します。また、多くの局に呼ばれる場合や、ノイズぎりぎりの信号をピックアップするケースなど、シチュエーションの違いで「シャープ」と「ソフト」を使い分けたり、帯域をコントロールするなど、DSPによるデジタル処理ならではの、きめ細かな操作が可能です。
減衰量70dBを誇るマニュアルノッチ&オートノッチ
高度なDSP処理能力を活かし、シャープな特性を実現したマニュアルノッチフィルター。減衰量は70dB以上を誇っています。しかも、減衰特性は3種類用意。運用するモードやバンドに応じて最適な特性を選択することができます。非常に強力なビートもAGCに影響を与えることなく切り落とします。
さらに、ビートの妨害波やRTTYによる混信などに、自動追従しキャンセルするオートノッチも装備しています。
各種設定が可能な高性能ノイズブランカー
ノイズブランカーはパルス性のノイズに対して、抜群の威力を発揮します。しかもスレッシュホールドレベルの可変だけでなく、ブランク時間のパラメーターやブランキング時の減衰量も設定することができます。
抑圧レベルの可変が可能なノイズリダクション
IC-7700のノイズリダクションは、驚異の演算能力を誇る32ビット浮動小数点DSPが複雑で高度なアルゴリズムを瞬時に処理することで、遅延をまったく感じさせません。ノイズを強力に減衰させることにより、ノイズに埋もれていた信号を相対的に浮かび上がらせます。抑圧可変レベルはノイズレベルに応じて16段階で調整することが可能です。
コンテストで威力を発揮するデジタルボイスレコーダー
高音質化を図るため、デバイスを厳選するとともに、回路も新設計。また、フロントパネル部に専用のスイッチを配置し、操作性を高めています。通常運用からコンテストに至るまで、あらゆるシーンで威力を発揮します。
AF帯域コントロール機能を新たに搭載
AFのハイパス/ローパスコントロール機能を搭載。モードごとに最適なAF帯域を設定することができます。
光デジタル入出力端子を装備
オーディオ出力と変調入力用に、S/P DIF規格※の光デジタル端子を装備しています。外部機器とデジタル⇔デジタルで接続することにより、高音質を維持したまま、従来のアナログ接続よりもフレキシブルな音づくりを楽しむことができます。
※ Sony/Philips Digital Interfaceの略で、ソニーとフィリップスが共同で開発した音声デジタル入出力規格
注 音声の入出力/コントロールには市販の接続ケーブル、サウンドカードを搭載したパソコン、ソフトウェア等が別途必要。接続機器、ソフトウェア等は、ご購入、ご使用前に必ず動作の確認を行ってください。
多様化するSSBデータモードに対応
SSBデータまたはSSBモードで、IFフィルターの帯域設定を500Hz以下にした時、BPF機能が自動的にオンとなり、CWフィルターと同様の切れを実現します。さらに、デジタル通信時の同調を容易にする1/4倍ダイヤル減速機能も装備しています。
ファームアップで常に最高性能を維持
お持ちのIC-7700を、常に最高の状態で使用していただくために、アイコムでは、最新のファームウェアを提供していきます。バージョンアップは、最新のファームをPCにダウンロードし、USBメモリを介して行います。
200Wフルパワー/フルデューティスペックによる運用を実現
IC-7700のパワーアンプは、ファイナル部にプロ用通信機でも採用されているSTAC2942Bを使用しています。このデバイスは54MHzまで安定した200W出力を得ることが可能です。さらに、大型ヒートシンクを採用した他、クアッドファン・クーリングシステムによる効率的な空冷により、全てのバンドで余裕の200Wフルパワー/フルデューティスペックによる運用を可能にしました。また、変調はDSPで行うことにより、限りなくピュアな送信S/Nを実現。さらに、PAは48Vで動作させているため、200Wという高出力を得ながらも、非常に優れたIMD特性を誇っています。
送信音を自在にコントロールできるマイクイコライザー&送信帯域設定機能
マイクイコライザーは、高音域と低音域それぞれで11段階、その組み合わせで多彩な周波数特性(合計121種類)の設定が可能です。さらに送信波の帯域設定は、低域で100Hz、200Hz、300Hz、500Hz、高域で2500Hz、2700Hz、2800Hz、2900Hzの設定ができ、自由に組みあわせて3種類をプリセットすることができます。目的に合わせて、送信音を自在にコントロールすることができます。
HF~50MHz帯までカバーする高速オートアンテナチューナー
チューニングがとれると、100kHzステップで記憶。次にその周波数に合わせると自動的に整合情報を呼び出し、送信状態になると瞬時にチューニングします。しかも、高耐圧パーツの使用により200Wの連続送信時でも安心して使用することができます。
コンテスターを強力にアシストする高性能メッセージメモリーキーヤー
メッセージメモリーはCW用70文字<4ch>、ボドーRTTY用に70字<8ch>、PSK31用にも70字<8ch>搭載。コンテストやDXペディション局へのコールなど、定形文を送出する場合に便利です。CW用メモリはオートリピート機能、シリアルコンテストナンバー自動カウントアップ機能、コンテストナンバー省略符号化機能などの高機能も標準装備しています。
その他の機能
アンテナ系
・ 受信専用アンテナや外部アッテネータなどを接続できるBNCタイプのRX IN/OUT端子
受信系
・ 30kHz~60MHzゼネラルカバレッジ受信機能
(アマチュアバンド外の一部周波数帯は受信性能保証範囲外)
・ アッテネータ(OFF/6/12/18dBの4段階)
・ RTTY用ツインピークオーディオフィルター
送信系
・ 超低歪みRFスピーチコンプレッサー
・ TXモニター
・ 50波のトーンエンコーダー標準装備
・ オールモードパワーコントロール
・ 非常通信連絡設定周波数(4630kHz)対応
・ VOX
CW系
・ DSPによるCWキーイング波形整形
・ 多機能エレクトロニックキーヤー(スピード可変、長短レシオ、極性反転、バグキー機能)
・ 300~900Hz CW受信ピッチ連続可変機能(5Hzステップ)
・ CW受信時のキャリアポイントは、USB側またはLSB側でも設定可能
・ ダブルキージャック
・ フルブレークイン対応
・ スプリット受信用周波数ロック
・ CW自動チューニング機能
・ APF(SOFT/SHARP)
操作系
・ スピーディーに各種機能設定や変更が行えるセットモード
・ 5chまたは10chのメモパッド
・ 1アクションでスプリット設定を完了できるクイックスプリット機能
・ SSBモードからCWモード(またはその逆)へ切り替えた時の周波数シフト機能
・ RFゲイン&スケルチを1つのツマミでコントロール
・ ±9.999kHzまで可変可能なRITと⊿TX
・ RIT/ TXの可変値クリアの時間を選択可能(スイッチの長押しまたはワンプッシュ)
・ 時計(JSTとUTCの同時表示も可能)と各種タイマー
・ 1Hzピッチチューニングと1Hz表示
・ 最大10文字のコメントが可能な合計101chのメモリーチャンネル
・ Sメーターレベルもアナウンスできる周波数スピーチ機能を標準装備
・ プログラムスキャン、メモリースキャン、VSCスキャン、セレクトメモリースキャン、fスキャン
・ チューニングスピードを自動的にコントロールする、オートTS機能
・ ダイヤルロック
・ メインダイヤルトルク可変
・ バンドエッジ警告ビープ(機能オフも可)
・ パソコンによる各種コントロールを可能にするCI-V対応に加え、RS-232Cポートも装備
・ BNCタイプのトランスバーターコネクターを装備
・ FFTスコープ波形のアベレージング機能
・ スクリーンセーバー機能
多彩な新機能の追加により、実力がさらに進化。
バンドスコープにウォーターフォール表示を追加。
送受信音の解析が可能なオーディオスコープ機能を追加。
送受信音のFFTスコープ、オシロスコープの表示が可能※。 相手局の送信波の特性や自局のマイクコンプレッサー効果確認、受信音のスペクトラム表示によるフィルター幅やノッチの特性を目で確認するなど多彩に活用することができます。 さらに、オシロスコープではCWのキーイング波形を視認することもできます。
※送信音の表示は送信モニターON時(音声変調のモード時)のみ。
FFTスコープ/ウォーターフォールの主な仕様
・ ATT/0dB、-10dB、-20dB、-30dB
・ FFTスコープのみと、ウォーターフォール同時表示の選択が可能
・ FFTスコープの表示方式(アウトライン/塗りつぶし)の選択、表示色の設定が可能
オシロスコープの主な仕様
・ LEVEL/0dB、-10dB、-20dB、-30dB
・ 1DIV/1ms、3ms、10ms、30ms、100ms、300ms、トータル5DIV
・ 表示色設定可能
PCレスリモートシャック対応&CI-Vによる電源コントロール。
RS-BA1 Version 2 ※のサーバー機能を搭載することにより、サーバー側のパソコンが不要となり、よりシンプルな機器構成でリモート運用を実現することができるようになりました。 しかも、リモートコントロールによるメインダイヤルのレスポンスが向上し、より快適なチューニングが可能になりました。 また、CI-V/LANにより、トランシーバーの電源ONとスタンバイ(待機状態)を切り替えることができます。
ボイスレコーダー機能の強化。
従来は最大30秒/件、トータルでは200秒までの受信音の録音のみに対応となっていましたが、最大約18時間、しかも受信音に加え送信音の録音も可能となりました。 これにより、QSOの内容をもれなく録音することができるようになりました。 また、本体メモリーだけではなくUSBメモリーへの録音にも対応しています。
拡充したCI-Vコマンドに対応。
・ アンテナコントロール
エレメント可 変アンテナ<(株)工人舎のKA1シリーズ>をアンテナコントローラーを通して、無線機で制御することが可能。無線機のバンド変更に応じて、自動的にエレメント長が可変するのでスムーズなマルチバンド運用が可能になります。
注) 2015年5月21日現在、対応しているアンテナは(株)工人舎のKA1シリーズです。
その他のアンテナメーカー側の対応は未定です。
・ ログソフト連携
今回のバージョンアップにより、スプリット運用時における2つの周波数/モード/データ/FILの読み出し/設定に対応しています。
注) 2015年5月21日現在、ログソフト側の対応は未定です。
その他の新機能と強化機能。
・ バンドスコープの波形の輪郭表示ON/OFF機能。
・ ボイス送信のリピート機能。
・ APF機能改善(音量を0~+6dB、1dBステップで調整可)。
・ リニアアンプ等の外部機器制御に便利な送信ディレイ設定に対応。
(OFF/10ms/15ms/20ms/25ms/30ms。HF/50MHz帯で独立設定が可能。)
・ CI-VのRIT/⊿TXコマンドの追加 (RIT/⊿TX周波数の設定と読出。
RITのON/OFF設定と読出。⊿TXのON/OFF設定と読出)。 他
リアパネル
関連製品
一般仕様
周波数範囲 | 受信周波数(保証範囲) 30kHz ~ 60.000MHz(動作範囲) 100kHz ~ 29.999MHz 50.000MHz ~ 54.000MHz 送信周波数 1.800MHz~1.875MHz |
---|---|
モード | LSB/USB、CW、RTTY/PSK31、AM、FM |
メモリーチャンネル数 | 101(通常メモリー99ch +スキャンエッジ2ch) |
アンテナインピーダンス | 50Ω(不平衡)アンテナチューナーOFF 時 |
アンテナ端子 | HF/50MHz 帯用M 型4 系統、受信用1 系統 |
電源電圧 | 85 ~ 265V AC |
接地方式 | マイナス接地 |
使用温度範囲 | 0℃~+50℃ |
周波数安定度 | ±0.05ppm 以内(0℃~+50℃) |
周波数分解能 | 最小1Hz |
消費電力 | 受信待ち受け時 200VA(TYP) 受信時最大 210VA(TYP) 送信時最大 800VA |
外形寸法 | 約425(W)× 149(H)× 437(D)mm |
重量 | 約22.5kg |
送信部
送信出力 | SSB、CW、FM、RTTY、PSK31:5W~200W AM:5W~50W |
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変調方式 | SSB:数値演算型平衡変調 AM:数値演算型低電力変調 FM:数値演算型周波数変調 |
スプリアス発射強度 | 高調波: -60dB以下(HF帯) -70dB以下(50MHz帯) スプリアス領域(高調波を除く): -50dB以下(HF帯) -66dB以下(50MHz帯) 帯域外領域: -40dB以下(HF帯) -60dB以下(50MHz帯) |
搬送波抑圧比 | 63dB以上 |
不要側波帯抑圧比 | 80dB以上 |
マイクロホンインピーダンス | 600Ω |
⊿TX可変範囲 | ±9.999kHz |
受信部
受信方式 | ダブルスーパーへテロダイン方式 | ||||||||||||
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中間周波数 | 第一:64.455MHz 第二:36kHz |
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受信感度(TYP) |
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スケルチ感度 |
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選択度(TYP) | SSB/RTTY/PSK31(BW=2.4kHz) 2.4kHz以上/-3dB 3.6kHz以下/-60dB CW(BW=500Hz): 500Hz以上/-3dB 700Hz以下/-60dB AM(BW=6kHz): 6.0kHz以上/-3dB 15kHz以下/-60dB FM(BW=15kHz): 12kHz以上/ -6dB 20kHz以下/-60dB |
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スプリアス妨害比 | 70dB以上 | ||||||||||||
オーディオ出力 | 2.6W以上(8Ω負荷) | ||||||||||||
オーディオインピーダンス | 8Ω | ||||||||||||
RIT可変範囲 | ±9.999kHz |
※定格はJAIA(日本アマチュア無線機器工業会)測定法によります。
※定格・仕様・外観等は改良のため予告なく変更する場合があります。
おもな付属品
・ AC電源ケーブル
・ 予備ヒューズ
・ スピーカープラグ 他
マイクロホン
HM-36
アップダウンスイッチ付きハンドマイクロホン
SM-20
デスクトップマイクロホン
リニアアンプ
外部機器
CT-17
CI-Vレベルコンバーター
製品カタログ
カタログ名 | ファイルサイズ |
---|---|
IC-7700 | 8.34MB |
取扱説明書
名称 | 製品名 | 補足説明 |
---|---|---|
~アップデートについて~ Ver.2.20 | IC-7700/IC-7700M | |
~Ver 1.10 ファームアップについて | IC-7700/IC-7700M | |
~Ver.1.20 ファームアップについて | IC-7700/IC-7700M | |
取扱説明書 | IC-7700/IC-7700M | |
~Ver 2.00 ファームアップについて | IC-7700/IC-7700M | |
~Ver 2.10 ファームウェアのアップデートについて | IC-7700/IC-7700M |
ファームウェアなど
種類 | 製品名 | バージョン | 公開日 |
---|---|---|---|
ファームウェア | IC-7700 | Version 2.20 | 2018.07.20 |
コントロールソフトウェア | RS-BA1 Version 2 | Version 2.70 | 2024.08.28 |
よくあるご質問
IC-7700M/IC-7700
- 受信専用アンテナはどこに接続すればよいか。
受信専用アンテナを接続する場合、2つ方法があります。
1つの方法は、ANT4コネクターに接続する方法です。このアンテナ端子(ANT4)は設定により、受信専用端子とすることができ、フロントパネルのANT切り替えスイッチにて、たとえば「1/R」を選択すると、送信時はANT1端子、受信時はANT4(RX専用)端子が自動的に選択される様になります。
もう1つの方法は背面のBNCコネクタに接続する方法です。受信アンテナI/O設定(取扱説明書p10-5参照)を有効に設定した後、RX ANT IN側に受信専用アンテナを接続してください。なお、このコネクタへ接続した受信アンテナの使用/不使用は、バンド毎に設定できます。(取扱説明書p10-5参照)
- 更新日時
- --/--/--
IC-7700M/IC-7700
- 設定バックアップ用のUSBメモリーは付属されていますか。
USBメモリーは付属されておりませんので、市販品をご使用願います。同様にUSBキーボードも付属されておりませんので、市販品をご使用願います。
- 更新日時
- --/--/--
IC-7700M/IC-7700
- 電源オン時に筐体内部から異音がする。
内蔵のアンテナチューナーがプリセットする時に発する音です。これは、電源オン時のチューナー状態(オン/オフ)には関係なく、電源オン時のバンドで、最後にチューナーが同調したプリセット位置にバリコンが移動し、スタンバイするためです。安心してご使用下さい。
- 更新日時
- --/--/--
IC-7700M/IC-7700
- 画面上にスコープスプリアスが2個見える。
運用バンド、また設定周波数スパンによっては、画面上に複数のスコープスプリアスが現れることがありますが、故障ではありません。安心してご使用下さい。(取扱説明書p5-2参照)
- 更新日時
- --/--/--
IC-705/IC-7610/IC-7700/IC-7700M/IC-7800/IC-7850/IC-7851/IC-9700/RS-BA1/RS-BA1 Version2
- サーバー機能を使って宅外遠隔操作を行うのにIPv6のIPアドレスを使う事が出来ますか。
IPv6のIPアドレスを使用することはできません。
IPv4のグローバルIPアドレスが付与されたインターネット回線が必要です。
- 更新日時
- 2021/05/13
防塵・防水保護等級(IP)について
防塵・防水について、IEC(国際電気基準会議)やJIS(日本工業規格)で規格化された保護等級を2つの数字で示しています。たとえば「IP67」の場合、1つ目の「6」は固形異物(粉塵など)に対する保護等級を、2つ目の「7」は水の浸入に対する保護等級を表します。保護等級の表示を省略するときは「X」を記載しています。
防塵保護等級
IP6x (耐塵形) |
バッテリーパック、アンテナを正しく装着した状態で、試験用粉塵を1m3あたり2kgの割合で浮遊させた中に8時間放置したのちに取り出して、無線機の内部に粉塵の侵入がないことです。 |
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IP5x (防塵形) |
試験用粉塵を1m3あたり2kgの割合で浮遊させた中に8時間放置したのちに取り出して、無線機として動作することです。 |
防水保護等級
IPx8 (水中形) |
IPX7を超える防水性能を備えること(具体的な性能は製品ごとに異なります)。 |
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IPx7 (防浸形) |
バッテリーパック、アンテナを正しく装着した状態で、水深1mの静水(常温の水道水)に静かに沈め、30分間放置したのちに取り出して、無線機として動作することです。 |
IPx6 (耐水形) |
注水ノズル(内径12.5mm)をすべての方向に使用して、3mの距離から、1分間に1m2当たり約100リットルの水を3分間以上注入後、無線機として正常に動作することです。 |
IPx5 (防噴流形) |
注水ノズル(内径6.3mm)をすべての方向に使用して、3mの距離から、1分間に1m2当たり約12.5リットルの水を3分間以上注入後、無線機として正常に動作することです。 |
IPx4 (防まつ形) |
いかなる方向からの水の飛まつを受けても有害な影響がないこと。 |