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No.192 「高所作業車がやって来た!」

山梨県南都留郡山中湖村の山荘シャック(JA1ZNG)に高所作業車がやって来ました。No.189 「山荘シャックのメンテナンス(アンテナ編)」でクランクアップタワーに上げた18/24MHz帯HB9CVのエレメントが45度傾き、トライバンドHB9CVに触れそうになった状況を披露しましたが、タワー頂部の4m単管パイプに設置のHB9CVを直すには、クランクダウンしたタワーに上っても手が届かないため安全を考慮して修復作業を見送り、高所作業車の出動を実行に移すことにしました。

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高所作業車がやって来ました

高所作業車のバスケット
造園業(神奈川県平塚市)の知人に高所作業車の手配を依頼したところ、約100キロ離れた山中湖村へHINOデュトロと共に作業員一人が山荘シャックに派遣されて来ました。ナンバープレートはレンタカーを示す表示文字「わ」でした。造園業といえども自前で高所作業車を所有するよりも、必要に応じて借りる方が経済的なのでしょう。

整備の行き届いたきれいな車両で工事をやっていただけることになりました。バスケットには2人(200kg)の記載があり操縦資格者とアンテナ工事人の2人乗りが可能であることが分かりました。バスケットの脇には箱が付属していて、ここにクロスマウントやUボルトの交換材料、それに工具や自己融着テープ、ロープなど各種材料が置け便利です。

クロスマウントの交換作業

事前の工事検討会ではクロスマウントのサイズが合わなかったのではないかとの疑いからC社のクロスマウントを新たに用意して交換作業に臨みました。以下、写真を見ながらエレメントが曲がった原因を追究してみたいと思います。高所作業車の操作は有資格者が行い、クロスマウントの交換はアマチュアのベテランが当たりました。

デュアルバンドのHB9CVをマストからいったん外してバスケットに載せます。ついでクロスマウントを交換する順序で作業を進めました。高所作業車の操縦者は「あの大きなアンテナを外して再び付け直す作業手順が想像できなかった。」と感想を述べていましたが、アマチュア無線家が長年培ったアンテナ設置の技量の高さを示す好例と思われます。

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高所作業車のバスケットに載ったJF1GUQ

(1)クロスマウントで左にブームをねじられ、マストに対しても回ってしまったHB9CV (18/28MHz)

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ブームがねじられたHB9CV

(2)二つのクロスマウントを並べてみました。右が交換したC社のクロスマウントです。

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左がこれまで使っていたクロスマウント、右が交換用のクロスマウント

(3)これではマストにクロスマウントが密着しません。

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マストとUボルトに隙間があります

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マスト(赤色)とUボルト(黒色)が相応しい状態(左)、右は隙間があり相応しくない

(4)Uボルトを外すときにネジ山が噛んでねじ切ったUボルトです。

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ねじ切ったUボルト

(5)このマウントに変えたら隙間がなくなりました。

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Uボルトとマストが隙間なくピタリ設置

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C社のMC-110

(6)下段のHB9CV(14/21/28MHz)のクロスマウントは増し締めで済ませました。
クロスマウントはC社のMC-110(4,104円)ブーム径64mm、マスト径46mmです。

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HB9CV(14/21/28MHz)のクロスマウントの取付状態

18/24MHz HB9CVのVSWR
18/24MHz HB9CVをYoukits FG-01a 1-35MHz Antenna ANALYSERでVSWRとインピーダンス測定しました。

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Youkits FG-01aアンテナ・アナライザ

因みにFG-01aの価格は199ドルです。24.9MHz のSWR 1.2、インピーダンス37Ω、18.1MHz のSWR 1.3、インピーダンス37Ωを測定しました。左縦軸がSWR、 右縦軸がインピーダンスを示します。(測定データ提供:JA1KJW)

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中心周波数24.9MHz のSWR

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中心周波数18.1MHz のSWRが1.3

QRPコンテストに参加
6月17日、山荘シャックの活動の一環としてIC-7700にHB9CVトライバンダーを接続して、14MHz SSBをウォッチするとDL、I、EAなどヨーロッパの強力な信号が受信できました。6月18日午後、JA1AMH高田継男氏(故人)を記念した「QRPコンテスト」に、ミズホ通信製QRP CW機(出力2W)でメンバーの中山さん(JA1KJW)が多数の局と交信し大きな成果をあげました。さらに19日未明、14MHz CWでアルジェリアと交信して喜びに包まれました。

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18/24MHz HB9CV(上段) トライバンドHB9CV(下段)

あとがき
高所作業車のバスケットに載った、いつまでも若くない還暦まであと三年のJF1GUQによる勇気ある作業により、アンテナが正しい状態に戻りました。

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JF1GUQ 1kWシャックにて

伸びた樹木の枝を払いアンテナの環境を整えました。タワー直下を草刈り機で雑草を刈っていてモーターが焼き付いてしまいました。友人が回転部にハンマーを当て(焼き付きが取れて?)再び、回転するようになりましたが、それも長くは続かず本当に昇天しまいました。近くのホームセンターに出かけてYAMAZENの草刈機を購入し、パワーアップした新型機により周囲の美観を整えて無線運用に専念できる環境が整いました。


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