[初めて申請したアワード]

永井さんは、50余年にわたるアマチュア無線局の運用で取得したQSLカードを活用し、世界各国から発行されている各種アワードを取得している。永井さんのアワード歴は古く、初めてアワードを取得したのは53年前までさかのぼる。そのアワードは、米国ハワイ州のハワイ島になるヒロアマチュア無線クラブが発行する「Hilo Amateur Radio Club Award」。アワードルールは、ヒロアマチュア無線クラブのメンバー5局と交信することになっており、永井さんは、KH6AYG KH6ATT KH6AUB KH6BGF KH6AFSの5局と交信して、アワードを申請。1956年10月29日付けで取得した。

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Hilo Amateur Radio Club Award

その後は、就職、結婚、長男長女の誕生と忙しく、無線運用は続けているものの、アワード申請からはしばらく遠ざかった。初めてアワードを取得してから18年が経過した1974年、広島県呉市に転勤になった頃から、再度アワード熱が高まり、それまでの約20年間の運用で取得したQSLカードを使って、次々にアワードを申請していった。

[各種アワードを取得]

この1974年から1975年にかけての時代が、永井さんの第一次アワード熱中時代と言える。この頃に取得した代表的なアワードをいくつか紹介する。

DXCC(DX Century Club)

ARRLが発行するアワードで、ARRLが定めたエンティティ(国や地域)のうち100エンティティ以上との交信で得られる、世界でもっとも人気のあるアワードの一つ。永井さんは、1975年2月にMixed Mode DXCCと、Phone DXCCの2枚を同時に取得している。

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DXCC

WAC(Worked All Continents)

世界各国のアマチュア無線連盟を統括するIARU(世界アマチュア無線連合)が発行する唯一のアワードで、6大陸との交信にて得られる、比較的に入門アワード。1975年10月に取得した。さらに永井さんは、同年10月、ONE DAY WACを取得した。これは、JARL関西地方本部が発行するアワードで、その名のごとく、たった1日でWACを完成させる(6大陸と交信する)事が条件の、上級者向けアワードである。

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WAC

DLD100(Deutschiland Diplom)

DARC(ドイツのアマチュア無線連盟)が発行するアワードで、DARCが定めたドイツの地域(DOK)のうち100以上の地域との交信で得られる。ドイツ版のJCCの様なアワードである。しかし、このDLDは申請時にQSLカードの現物を提出しないといけない厳格なルールになっている。永井さんは1975年4月に取得した。

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DLD100

OHA(OH Award)

SRAL(フィンランドのアマチュア無線連盟)が発行するアワードで、フィンランド国内の5つのコールエリアを含む15局との交信で得られる。永井さんは1974年10月に取得した。さらに、それから28年が経過した2003年1月、永井さんはOHA-100を取得している。こちらはフィンランド国内の50局との交信が必要となり、ハードルが一気に高くなる。

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OHA-100

British commonwealth Award

RSGB(英国のアマチュア無線連盟)が発行するアワードで、世界に散在するある英連邦の各国の中から、5大陸と交信することで得られる。永井さんは1975年1月に取得した。

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British commonwealth Award

ADXA(Asian DX Award)

JARLが発行するアワードで、アジア州内の30エンティティとの交信で得られる。DXCCと同程度に難しいと言われている。永井さんは1975年2月に取得した。

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ADXA