日経トレンディネットに日本HPのHP Mini 5103(2万4800円)が紹介され、「SSDや高解像度液晶、OSなどに価値があり、週末の早い段階に完売する可能性が高い。」という情報を得て、ZOA 秋葉原本店に駆けつけて運良く手に入れることができました。

ディスプレイはタブレット型端末と同じサイズなら、OSはWindowsでキーボード付きを選びたいと考えていましたので、「Mini 5103」に飛びついた経緯があります。ノートブック向けのデュアルコア・プロセッサ、インテル AtomのN550、動作クロック周波数1.5GHz、1MB L2キャッシュを搭載。熱設計消費電力はシングルコア・プロセッサの「N450」と同等の8.5ワット。キーボードのサイズは標準の95%という規格です。

※CPU内部の高速・小容量のメモリー

一番の特徴は128GBの大容量SSDを搭載している点にあります。10.1型の液晶パネルも、1366×768ドットの高精細タイプであり、OSはノートブックで標準的なWindows 7 Starterではなく、Windows 7 Professionalを搭載している点に注目しました。ノートパソコンでは考えられない高性能な仕様です。もちろん無線LANやBluetooth、内蔵カメラも搭載しています。サイズは幅262×奥行き180×高さ23.2 mm。質量:1.16kg

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写真1. HP Mini 5103(左)とASUS U32U(右)、左手前はNEC LifeTouch

SSD(Solid State Driveの略称)は記憶媒体としてフラッシュメモリーを用いるドライブ装置のことで、ハードディスクドライブ(HDD)と同じ接続のインターフェース(ATAなど)を持ちHDDの代替として用いられます。SSDはハードディスクのようにディスクを持たないため、高速に読み書きできる特徴があり、近頃では小容量(60GB〜128GB)のSSDが1万円を切る価格で手に入るようになりました。

SSDを256GBに交換

Windows 8はWindows 7に比べて、起動、終了が早くなるところに着目してWindows 8をHP Mini 5103にインストールする際、HP Mini 5103のRAM増設が最大2GBであることを考慮してWindows 8(32ビット版)にしました。そして、新たに256GBのSSD(12,839円)をAmazonから購入して内蔵の128GBと交換、空き領域を大幅に伸ばす計画です。(4GB以上のメモリーを有効に活用したい場合は64ビット版を使う。)

SSDの交換はキーボードを取り外して行うタイプでした。コツさえ掴むとそう難しい作業でもありません。バッテリを外したスペースに3本のネジがありますので、これを小型ドライバーで回して外し、キーボードの脇にある爪をやさしく手前に開くとカバーを外すことができます。その奥の128GBのSSDを外します。取り外したSSDは7mm厚の珍しいタイプでしたが、マウント金具は9mm厚の標準型が使用できるタイプでした。

ウルトラブックのU32U

Google の最新タブレットNEXUS 7 (16GB)をはじめ高性能タブレットパソコンが2万円台で選べるようになりました。情報端末として満足していたHP Mini 5103ですが、その後Blu-Ray映像のデータを表示させると、ブロックノイズが発生して鑑賞に堪えないことに気が付きました。そんな折、NEXUS 7を知人に勧めた縁で初期設定を行うことになり、試しにMini 5103で再生できなかったBlu-Ray映像のデータを読み込ませてみるときれいに表示して認識を改めました。

※デジタル画像において発生するノイズの一種で、画像の境目がモザイク状に見える現象。

これからはBlu-Rayでの映像鑑賞が増えることを想定し、NEXUS 7や大型のNEXUS 10の購入を考えていると、NEXUS 7に32GB版が追加され24,800円に変わっていました。動揺を抑えながら店内を歩き回っている時に、ASUS U32U(29,800円)が目にとまりました。形状や仕様はタブレットPCに対抗している「ウルトラブック」に似ていますが、こちらはAMDのCPUを採用しているので、その名称を使っていません。

メモリー4GB(最大8GB)、つまり4GBが2GB+2GBですと、総取り替えしないと最大容量にならないため、店員に無理を言ってメモリーの格納場所を開けてもらい内部を確認しました。メモリーは4GBが一個入っていて、空きスロットがもう一つあることがわかりました。その時、HDDが7ミリ厚の薄型と気が付きました。通常は9.5ミリのタイプが多いので、7ミリ厚は珍しく、そのため市販品も数少なく、店頭で見ることはありません。

128GBのSSDの出番!

U32Uのメモリーの格納場所を見ていて、HP Mini 5103で交換した7mm厚の128GBのSSDが使えると閃きU32Uを入手しました。NEXUS 7(32GB)に比べて5,000円高ですが、それ以上にウルトラブック並の高い仕様が気に入りました。タブレットパソコンは、キーボードが独立していた方が使いやすいと言いますが、NEXUS 7(32GB)にキーボードを追加すると、U32Uより高額になってしまいます。

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写真2. ASUS U32Uの底部を開いて4GBメモリの追加とSSDの交換。上に乗っているのが取り出したHDD

U32UはWindows 8優待アップグレードの対象でしたので、マイクロソフトのWebサイトから1,200円でプロモーションコードを手に入れて、Windows 8 Proをインストールすることができました。この結果、Blu-Ray映像データもきれいに再生して満足しています。フリーエリアが50GBくらいになったU32Uには、SDXCカードスロットがありますから、大容量のデータ保存用の外部記憶装置として、いずれ128GBクラスのSDメモリー・カードを追加する予定です。とりあえず32GBのSDHCで間に合わせました。タブレットパソコンは10インチが一番大きなサイズになりますが、それよりサイズの大きい13インチのASUS U32Uにとても満足しています。

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写真3. Microsoft Windows 8 Pro 発売記念優待版 DVD-ROM

500GBハードディスクの利用法

U32Uから取り出した500GBハードディスクは、オウルテック USB3.0対応2.5インチHDD/SSD(SATA対応)用フルアルミニウム・ボディ外付けHDDケース(1,800円)に納めました。そして携帯用のカバーを探していると、手元にあるICOMのモバイルケースが適合しましたので、気に入って使っています。

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写真4. オウルテック 2.5inch HDD/SSD(SATA対応)用ボディ外付けHDDケースに納めた500GBハードディスク。

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写真5. HDDのケースはICOMのモバイルケースがぴたり。

Windows Media Center を追加する

テレビ放送を視聴したり録画したりするためのWindows 8 Pro 用のWindows 8 Media Center Pack を期間限定のキャンペーン(無料)で入手しました。メールアドレスを入力して、無料のプロダクトキーを受け取ります。プロダクトキーを受け取ったら、追加の手順に従います。プロダクトキーは一つのメールアドレスに対して1個ですから複数個必要な時は、別のアドレスで申し込みます。Windows 7まで搭載していたDVD再生機能を省いたことでブーイングが起こり、その対策としてこのサービスが始まったと考えられます。

あとがき

Windows 7搭載のノートブックとウルトラブックの2台を優待プログラムによりWindows 8にアップグレードしました。ディスプレイは従来型でタッチパネルではありませんが、タブレット型パソコンを選ばずにキーボードの付いた小型のパソコンを選んだところにこだわりがありました。Windows XPで十分に満足している方もたくさんおられ、マイクロソフトに踊らされることはないという考えを肯定するものですが、パソコンマニアとしては新しいOSを一刻も早く触ってみたい、アマチュア無線にも応用してみたいという衝動を止められないことを告白しておきます。