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No.156 「京都名刹巡り&KANHAM 1500kmドライブ」
「D-STARレピータ建設、顛末記」その2として「アクセス用トランシーバーの設定やゲートウェイ・サーバの構築を紹介する」予定でしたが、キャプチャー画面の整理に手間取り、間に合わせることができませんでした。<その2>はNo.157としてお目にかけますのでご了承ください。今回は京都とKANHAMの訪問記です。
10数年前に宮内庁の許可をいただき京都御所、仙洞御所、修学院離宮、桂離宮を見学する機会がありましたので、今回はそれ以外の洛西、洛北に的を絞り14の名刹を巡り、重要文化財の仏像、庭園、建造物を参観しました。同時に関西のビッグイベントKANHAM 2013(7月13日)に立ち寄る欲張りな長距離ドライブを実行しました。
京都へ行こう
7月10日、スカイライン250GTで6時20分所沢を出発、昭島経由、八王子ICから中央自動車道に入り、藤野PA 08:45で小休止しました。恵那SA 11:30着、昼食。名神高速道に入り京都東ICを出て14:50宇治平等院に到着しました。ここまでの走行距離507km。
世界遺産の国宝平等院鳳凰堂(びょうどういんほうおうどう)の屋根葺き替え及び塗装事業のため、10円硬貨の裏に刻まれた鳳凰堂は仮設素屋根に覆われ、足場等が掛かった状態で見ることができません。足場が外れるのは26年3月31日とのこと。拝観料300円。続いて国宝の大半を展示している平等院ミュージアム鳳翔館に入館しました。約1000年前に建立された建造物や仏像が今に伝えられています。 入館料600円。
平等院 旧南門 伏見桃山城(安土桃山時代)からの移築とされる。
14:50出発、この日から3泊する洛西、嵯峨の出版健康保険組合の施設「すみのくら」に16:45到着しました。ここは嵐山のシンボルといわれる渡月橋(とげつきょう)に近く、嵐山散策に絶好の立地にあります。
洛北名刹巡り
2日目、すみのくら 08:36出発。大沢池、広沢池、仁和寺、金閣寺のそばを通り、東山辺りから367号線に入って洛北を目指しました。三千院 09:30到着。京の隠れ里、三千院(さんぜんいん)は伝教大師の時代から千年の歴史を刻む名刹。境内を散策しながら「京都大原三千院、恋に疲れた女が一人・・・」(♪にほんのうた♪シリーズ京都編、詞:永六輔氏) を口ずさみました。阿弥陀三尊像(国宝)など文化財が多い寺院です。拝観料:大人700円。駐車は三千院門前パーキング400円。
京都大原三千院(左京区)
三千院を出て徒歩で勝林院(しょうりんいん)を外から拝観し、宝泉院(ほうせんいん)に行きました。ここで柱、敷居、鴨居を額縁に見立て、絵画のような景色を鑑賞します。樹齢700年の五葉松を鑑賞しながら抹茶と菓子をいただきました。拝観料800円。再び367号線を市内に向けて洛北一乗寺の国の史跡曼殊院門跡(まんしゅいんもんぜき)へ10:55着。紅葉の鮮やかさで名高く、秋は赤色に染まる。拝観料600円、駐車料500円。続いて詩仙堂(しんせんどう)に11:15着。徳川家の家臣であり文人であった石川丈山の山荘跡です。現在は曹洞宗丈山寺。春のサツキと秋の紅葉が美しい。拝観料:大人500円。昼食はカレーパンとレモンティー。
大原宝泉院の額縁庭園
曼殊院門跡の庭園
詩仙堂(京都市左京区)
次に東山の高台寺を訪ねました。12:45着。豊臣秀吉の死後、北政所ねねが高台院湖月尼となり、慶長11年(1606)に建立した寺。小堀遠州が作った池泉回遊式庭園がみどころ。八坂神社から高台寺を結ぶ「ねねの道」がおすすめ。祇園が近いので舞妓さんに会えるかもしれません。拝観料600円、駐車1時間無料。高台寺13:35出発。
高台寺(東山区)
仁和寺(にんなじ) 14:25着。JR東海の「そうだ京都、行こう」のテレビCMに美しい四季を見せてくれる世界遺産の寺。出家した宇多法王の住まいだったところから御室御所とも呼ばれ、京都で一番遅く咲く御室桜が有名です。宸殿や国宝の金堂や御影堂高さ36mの五重塔(寛永21年、1644)など。 拝観料500円、駐車料金500円。 仁和寺15:14出発。すみのくら15:40到着。この日の走行57km。
仁和寺(左京区)
仁和寺の五重塔
槙尾、高雄、栂尾へ
高尾の一番奥、栂尾(とがのお)の古刹高山寺(こうざんじ)は鳥獣戯画の絵巻物(摸本)を展示しています。実物は京都国立博物館と東京国立博物館に寄託しているとのこと。なお、神護寺の高雄、西明寺の槙尾(まきのお)、高山寺の栂尾(世界遺産)を合わせて三尾と呼ばれ紅葉の名所として有名です。
高山寺(右京区)
鳥獣戯画(摸本)
高尾の神護寺(じんごじ) 10:20到着。高雄山の中腹に位置する山岳寺院なので、地元の人に350段の石段があると聞いて登るのを躊躇すると「せっかく来たのだからお参りして行きなさい」と強く勧められました。実際は350段の後に上り坂がしばらく続くので過酷な参観になります。空海が一時住した寺であり、最澄が法華経の講義をした仏教史上重要な寺院といわれています。土産物店の駐車料金500円。
神護寺(左京区)
槙尾の西明寺(さいみょうじ) 11:10到着。地元の人によると「住職は京都で大学教授をしているから村人が交代で留守を務めている。玄関のベルを押すと中に通してくれるよ」と親切に教えてくれました。留守役の村人のガイドはなめらかで説明が詳しい。本堂は元禄13年(1700)将軍徳川綱吉の生母桂昌院の寄進により再建されました。運慶作の釈迦如来像(重要文化財)が有名。神護寺の麓から徒歩5分。参観料500円。昼食はざるそば。
嵐山散策へ
奥嵯峨の祇王寺(ぎおうじ) 13:00着。竹林と楓に囲まれた小さな草庵で、平清盛に寵愛を受けた白拍子の祇王が清盛の心変わりから都を去り、母と妹とともに出家入寺した尼寺ですが、明治初年に廃寺となり同28年、嵯峨にあった別荘一棟を移設して祇王寺としました。墓と仏像は当時のもの。拝観料300円。二尊院の前に駐車(無料)
祇王寺(右京区)
二尊院(にそんいん) 13:30着。小倉山二尊教院華台寺といい、「発遣の釈迦」と「来迎の弥陀」の二つの仏像から二尊院というのが寺名の由来です。また「紅葉の馬場」と呼ばれる長い参道は紅葉の名所として知られています。拝観料500円
二尊院(右京区)
念仏寺(ねんぶつじ) 14:00着。境内にまつる八千体を数える石仏・石塔は化野(あだしの)一帯に葬られた無縁仏を集めたお墓です。サスペンスドラマ「赤い霊柩車」シリーズで冒頭にあだしの念仏寺の無縁仏の霊にローソクをお供えする千灯供養の中、片平なぎさが白装束で立って話をした場所として有名になりました。拝観料:大人500円
念仏寺(右京区)の石仏、石塔
天龍寺(てんりゅうじ) 15:00着。法堂の天井に描かれた加山又造作の八方睨みの雲竜図(直径9メートル)がみごと。(拝観料500円)暦応2年(1339)後醍醐天皇の菩提を弔うために建立された臨済宗天龍寺派大本山。「古都京都の文化財」として世界遺産に登録されています。夢窓国師による庭園(曹源池)は国の史跡・特別名勝第1号に指定されました。庭園:500円。駐車料金は1,000円。この日の走行距離23km。
天龍寺(右京区)
達磨大師の衝立
初めてのKANHAM
7月13日(土)、すみのくら 08:47出発、京都南ICから名神高速道路を経由して阪神高速道路11号池田線(空港線)池田出口を下りる約1時間のルートでした。10:30、池田市民文化会館に到着。KANHAM「関西アマチュア無線フェスティバル」に駐車待ちの列が長くできていました。会館の駐車は4人乗車か障害者に限ると告知されていましたので、カーナビで近くの有料駐車場を探してみましたが、どこも満車で結局、池田市の隣、箕面市瀬川2丁目4の「タイムズ24」に車を預けて炎天下の30分、それも箕面市からの徒歩はつらいものがありました。
会場入り口付近
会場入り口付近に、準備中の『ダイヤモンド号』が目につきました。会場に入るとB5判24頁の立派なパンフレットを渡され2階のCゾーン(クラブ展示、メーカー展示、日本橋店会)へ直行しました。入口を入ると左側にYAESU、KENWOOD、正面奥にICOMがフラッグシップ機のIC-7800を中央に、まわりに新鋭機を展示して説明員も参観者の対応に大忙しの様子でした。同社のA氏としばらく歓談した後、Dゾーン(展示販売コーナー)へ移動しました。
KANHAM記念局8J3A
ICOMコーナーでIC-7800の説明に聞き入る
展示販売コーナー
通路は愛好家で埋め尽くされて前に進むのが困難なほど混雑していました。コンパクトな施設に多くの企画を盛り込みイベントは大成功のようですが、大勢の入場者で不快指数は上昇の一途、余裕をもって買い物ができる状況にありません。昼時なので館内のレストランをのぞくと、順番待ちの行列ができていましたし、隣接するレストランも混雑していて昼食抜きのまま、次の目的地を目指しました。後日、主催者から入場者数が発表されて初日5千人、2日目3千人と発表されました。はじめてのKANHAM参観から、関西アマチュア界の熱気あふれる大勢の参加者を目の当たりにして、アマチュア界の未来は明るいと感じました。走行距離180km
あとがき
KANHAMの見学を終えた後、南淡路島へ直行して一泊しました。翌朝、四国に渡り大鳴門橋遊歩道「渦の道」のガラス床から45メートル下の激しい潮流を見学しました。この後、高速道路を乗り継いで岡崎へ。ここで徳川家康生誕の岡崎城を見学しました。昭和34年(1959)復元の天守閣です。秀逸なのは、「三河武士のやかた家康館」前の広場にある高さ6メートルの時計塔から能を舞う徳川家康公の(からくり)人形にしばらく見入っていました。この日は「三ケ日浜名湖かんぽ」に泊り、翌15日、新東名高速道路を経由して所沢に戻り5泊6日の旅を終えました。全走行距離は1,500kmに達しました。
参考:るるぶ情報版 近畿(8)京都 奈良2010