日経トレンディネット(9月11日)の記事「車載ドライブレコーダー」に触発されて秋葉原に出かけました。秋葉原のあきばお〜七号店にポップ広告「シルバーウイーク特価1,834円!」と共に、Paparazzi(パパラッチ)PZ-84ドライブレコーダーが山積みにされていました。メーカーの保証なし、店保証1週間、2GB SDカード付き。手に取ってみると、よくありがちな大陸製ではなく、製造元はVetureCraft((株)ベンチャークラフト、東京都千代田区内神田)とあり、まぎれもなくMADE IN JAPANでした。

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ドライブレコーダーPZ-84の化粧箱

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セットアップと使い方(英文)

独り占めできない!

めったにない掘り出し物を独り占めできないと思い、友人に電話で格安情報を伝えると、「この値段なら騙されても惜しくない」と思ったようで即座に購入を決めてくれましたので、その場で3台を購入しました。

http://venturecraft.jp/paparazzi_jp/

30万画素

化粧箱と取扱説明書はすべて英文、添え物のように日本語の説明書も入っていました。仕様に目を通すとカメラ画質30万画素、記録媒体のSDカード(512MB〜2GB)を確認、放出の理由はこの辺りにあると推測しました。現在、市販のドライブレコーダーは、300万画素、記録媒体8GB/16GB/32GBが主流ですし、ワイヤレス機能、マイクとスピーカーの内蔵(Transcend DrivePro 200の場合)など、高性能・多機能ですからPZ-84が性能面で見劣りするのは止むを得ません。

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PZ-84の外観

トラブルの記録に

交通事故の第三の目撃者となる装置がドライブレコーダーです。事故映像を保存し、万一の事故やトラブルの際の資料として、また安全運転の意識向上にも役立ちます。一定の衝撃を検出するとピピッピという音と共に、12秒前から8秒後まで、計20秒間の映像をSDカードに記録されます。

主な仕様

PAPARAZZI Accident Logger

記録方式:Windows Media Player 9.0以上 (Windows XP/Vista/7/8)

記録媒体:SDカード(512MB〜2GB)

カメラ画質:30万画素(640×400)

カメラレンズ:広角レンズ(水平方向105度)

記録条件:衝撃検出 レコーディングスイッチ

映像撮影:27Frame/秒(標準時) 20秒間

音声録音:なし

電源:シガーライターから電源供給 12Vまたは24Vの車両 マイナス設置

消費電力:最大400mA

重量:109g(SDカード含む)

クレードルの位置決め

PZ-84は軽量(109g)なので、フロントガラスに固定しても問題がありません。運転者の視界を妨げないスペースを探すと、ルームミラーの裏側になります。付属品にクレードルと呼ばれる装具がありますので、これをガラス面に貼り付けます。本体をクレードルに装着したまま、貼り付け位置を探ります。車検証票やバックミラーのステーが画面に入らない位置を見つけます。同時にワイパーの可動範囲内であることも確認しておきます。位置決めができたらクレードルの両面テープを剥がしてガラス面に貼り付けます。

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フロントウインドにクレードルを貼り付けてPZ-84を取り付ける

電源の取り方

付属のシガーライター・プラグ電源ケーブルは、車のシガーライターソケットに挿して使います。エンジンスタートで電源がONになるために、エンジンを止めた状態ではドライブレコーダーは作動せず(電源OFF)、バッテリーの放電もありません。

ここで自分らしさを発揮して、シガーライターソケットを使うのを避けました。クルマのヒューズBOXから電源を引くことにしました。「エーモン 1554 電源ソケット 1穴」(680円)を用意して、クルマのヒューズボックス(ACC端子)につなぎます。

ほかに別の方法を紹介しておきます。シガープラグから配線の先端をギボシに変えて、ヒューズBOXに配線する場合、オス・メスギボシを一緒につけて、既設のACC端子を分岐する形にしておくと、電源の増設に便利です。これらの一連の作業は自己責任で進めてください。また、配線に自信のない方は専門業者に依頼することをお勧めします。

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電源ケーブルの先端をギボシで分岐した一例

電源ケーブルの引き回し

電源ケーブルのコネクタをドライブレコーダーの上部に挿しこみます。ケーブルに余裕を持たせてたるみを作り、ケーブルを引き回します。一般的にはケーブル留め具を用いますが見た目に難点があります。そこで内張りの縁を少しめくり、その内側にケーブルを押し込むことにしました。細いケーブルなので素直に収まり問題がなさそうです。このやり方で天井から壁、床までたどり着くことができました。

実際の動画

「ドライブレコーダー」または「Paparazzi」を入力して検索すると、YouTubeにアップされたドライブレコーダーの動画を見ることができます。以下の動画は、PZ-84をスカイラインに装着して初めて走行した時の動画です。

http://www.youtube.com/watch?v=U9We-KCVD_8

走行後、SDカードをPZ-84から抜いてノートPCで動画を視聴した上で、カメラの角度を微調整しました。事故を想定したわけでありませんが、画像の下部にボンネットが少し入る角度に調整してあります。カタログに載っている写真は前方のみで自車の一部は映像に入っていません。

専用ビューワーのダウンロード

SDカードをノートPCのスロットに挿入すると、QuickTimeプレーヤーなどが起動して記録した映像が見られるので不自由を感じていませんでしたが、VentureCraftにユーザー登録すると専用ビューワーがダウンロードできるようになります。

https://venturecraft.jp/httpsdocs/movie/reg.cgi

「製品番号」を入力してメールアドレスとパスワードを設定するほか、個人情報の書き込みも必要ですが、ここは「会員メニュー」にアクセスしたいので必要事項を入力しなくてはなりません。「My投稿広場」を開くと、メニューバーから「ダウンロード」をクリックします。

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専用ビューワーによる映像確認

「ファームアップファイルのダウンロード」が開きます。この中から次の二つのファイルをダウンロードします。

Paparazzi Viewer/専用再生ソフト(Ace PZ-95用)

zipファイルを解凍し、ファイルをダブルクリックしてインストーラーを起動します。

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SDカードに「Paparazziconfig_beta.exe」ファイルをコピー

Paparazzi Config/感度調整ツール(Ace PZ-95用)

1.PaparazziからSDカードを取り出し、Windowsパソコンに挿入します。

2.挿入したSDカードに「Paparazziconfig_beta.exe」ファイルをコピーします。

3.SDカード内の「Paparazziconfig_beta.exe」をダブルクリックして起動します。

感度調整と衝撃検出の設定(PaparazziのGセンサーの感度変更)は初期値のまま。

日時の変更手順:Paparazziの内蔵時計の設定を行います。米国時間に設定されている場合がありますが、ここで日本時間に変えることができます。

※「ファームアップファイルのダウンロード」はPZ-95用を適用しました。

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衝撃検出の設定の画面

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日時の変更の画面

あとがき

この記事を書いている時点でPZ-84の販売(amazon)を確認しています。ただし2台一組3,780円ですから、友達とシェアすると一台が1,890円になります。PZ-84はWiFi機能やハイビジョン録画がなく、音声録音もありませんが、試してみる価値は十分あると考えています。