7月4日、長崎市内で開催のJMHC、日本モービルハムクラブ全国大会に参加することにして、北九州4県のレンタカーによるドライブを計画しました。そのころ定額給付金が話題になり、7月1日からJALが「定額給付金バーゲンセール」と銘打って東京-九州の往復を24,200円で発売すると知り、さっそく、インターネット国内予約サービスを利用して東京-大分、長崎-東京の航空券を手に入れました。

出発前夜(6月30日)、九州地方は豪雨や道路の冠水、がけ崩れのニュースが全国的に流されていました。7月1日、羽田空港に着くと大分行きJL1785便は、大分に降機できないときは福岡空港に着陸する条件付き飛行のアナウンスにあわてました。というのもレンタカーを大分空港で予約してありますし、初日の宿は「かんぽ大分」ですから福岡空港に降りると福岡-大分を走らなくてはなりません。結局、腹をくくって搭乗することにしました。

エコカーのプリウスを借りる

JL1785便は雨が降り続く大分空港に定刻に着きました。迎えのバンに乗ってトヨタレンタカーリース大分へ。今回は以前から関心のあったハイブリッドカー「プリウス1.5L」カーナビゲーション付きを借りました。なれない土地ではカーナビが欠かせなくなりました。大分空港で借りて長崎空港店で返すため、「ワンウェイ利用料」11,550円がかかります。6日間で免責補償料6,300円、基本料金42,210円の合計が57,750円(税2,860円)でした。

プリウスの運転が初めてと見透かした係員が丁寧に操作法を説明してくれました。パーキングブレーキがかかっていることを確認し、チェンジレバーがP(パーキング)の位置を確認、ブレーキペダルを右足で踏み、キースロットにマッチ箱サイズのキーを差し込んで、スタートボタンを押してシステム起動。後はヘッドライトやワイパー、方向指示器の位置を確認してスタートするだけ。九州ドライブの第一歩は、大分空港道路に入り、藤原JCTから国道10号線を別府湾沿いに走行し、「地獄地区」方向に向かいました。

別府・地獄めぐり

1日目は「地獄めぐり」からスタート。小・中学校が夏休み前とあって観光地はひっそりしていました。数ある地獄の内、血のように真っ赤な池が広がる「血の池地獄」と別府市の天然記念物に指定されている間欠泉「龍巻地獄」(入場券各400円)を見学しました。ほかに「海地獄」、「鬼石坊主地獄」、「山地獄」「鬼山地獄」、「かまど地獄」、「白池地獄」「金龍地獄」が公開されています。この日は「かんぽの宿・別府」@8,300円に一泊。

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間欠泉「龍巻地獄」

阿蘇の絶景ドライブ

るるぶ情報版・九州09を参考に阿蘇駅から212号線を走行して「大観望」へ。阿蘇外輪山の最高峰(936m)阿蘇随一の眺めを誇る。展望台から釈迦の涅槃像にたとえられる阿蘇五岳も雲にさえぎられてみられず。次に「米塚」を訪ねました。阿蘇開拓の神が収穫した米を積み上げてできた山といわれ緑の草に覆われて神秘的な雰囲気。山が荒れるために近年、登ることが禁止されました。

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緑の草に覆われた「米塚」

次に「草千里ヶ浜」に回りました。鳥帽子岳の北の麓にある火口跡にできた草原が美しい。道が細いので停車していられないのが玉に傷。ゆっくりするには有料駐車場からの眺めがお勧め。熊本の名水「白川水源」はパス。「箱石峠」は国道265号線を高森方面から宮地駅に行く途中の見晴らしの良いポイント。あいにくの曇りで見通しが良くなかった。泊まりは「阿蘇の司ビラパークホテル」@8,900円

神秘の里・高千穂峡

3日目は大分自動車道で湯布院へ向かいました。NHK・TV朝の連続ドラマ「風のハルカ」にたびたび出て来た名峰「由布岳」は雲に覆われて見られず、JR湯布院駅から市街地を回遊した後、湯の坪街道を抜けて金鱗湖方向へ。阿蘇に別れを告げ高森峠を経由して国道325号線を走行、ex JA1AYC・松本OM(故人)が絶賛した高千穂峡を訪ねました。日本の滝百選に選ばれた「真名井の滝」は、神秘的な渓谷美の象徴です。ただし大雨で水位が2.1mも上がって滝の落差が縮まり豪快さに欠けて見えました。貸ボートも営業中止。高千穂神社、天岩戸神社などを参拝して国道325号線、218号線を走行して熊本城を目指しました。

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高千穂峡の「真名井の滝」

熊本城・本丸御殿がみごと

2007年に築城400年を迎えた熊本城は2008年、本丸御殿が54億円をかけ復元・公開されました。(入園500円)御殿への入り口「闇(くらがり)通路」や「昭君の間」の障壁画が豪華絢爛、期待以上でした。熊本城の外観を2度ほど見ているものの天守閣に上ったことがなく、今回は大・小二つの連結式天守閣(30m)に上り眺望を堪能しました。黒と白のモノトーンの城はモダンに見えました。慶長12年(1607)の築城時から現存する多層櫓「宇土櫓」(指定重要文化財)が美しい。巨費をかけての本丸御殿の復元を通じて熊本市民の並々ならぬお城への敬愛の情を知りました。かんぽの宿・山鹿@8,000円。

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熊本城の大・小二つの連結式天守閣

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本丸御殿の「昭君の間」の障壁画

JMHC全国大会と長崎観光

7月4日(4日目)、長崎ではグラバー園、大浦天主堂を周って大会会場の「長崎ホテル清風」で東京OLDの横瀬さん(JA1AT)と合流してJMHC全国大会に参加しました。参加者は52名、代表者会議では2010年「第45回JMHC全国大会」は東京OLDとJMHC東京大井町の共催について、横瀬さんから準備状況の説明があったほか、2011年はJMHC熊本が担当すると決まりました。全国大会・日帰り@8,000円、長崎厚生年金会館@6,590円(朝食付き)に連泊。翌日(5日目)は長崎原爆資料館、平和公園、出島和蘭商館跡、ハウステンボスなどを見学して、6日午後、全日程を消化して長崎空港からJAL1850で東京へ戻りました。

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第44回JMHC全国大会(長崎大会)の記念写真

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長崎・グラバー園の「居留地境」の標識

プリウスのエネルギーモニター

楕円のハンドル上にMAPとINFOのボタンがあり、INFOを押すとカーナビの地図画面からエネルギーモニター画面に切り替わります。写真にみるようにバッテリーとエンジンモーター、車輪が表示されて、バッテリーとモーターで走行している時、エンジンで走行している時、エンジンとモーターの両方が駆動している様子がわかりました。発進時はバッテリーの電力を使ってモーターで走行するため極めて静か、加速するとエンジンから発電機を経てバッテリーへ充電します。

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レンタカーのプリウスと筆者

停車時に、冷暖房時だけエンジンが回転している時や走行中でエンジンが停止していて、かつ回生ブレーキが利かない程度にわずかにアクセルを踏んでいる時(惰性走行時)は エネルギーの流れがありません。コンビニでサンドイッチと飲み物を買い、車の中で食べている時がまさにこの状態でした。なお、減速時に67km/h 以下deエンジン停止、走行エネルギーを使ってモーターで発電することを回生ブレーキというのだそうです。

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プリウスのエネルギーモニター

まとめ

大分、宮崎、熊本、長崎の4県をプリウスで800キロを走破し、給油は27.01リッター、3,398円(税込)で済みました。1リッター辺り29 kmの驚くべき燃費を示しました。信号機がない道路を一定速度で走行した成果と思われますが、都市部の走行ではとうてい得られない燃費にハイブリッドカーの人気の高まりを実感しました。スカイラインのハイブリッドカーが2011年にも発表されるとのニュースがありますので、導入はその時まで待ちたいと思います。無線機はICOMの144/430MHzデジタルトランシーバーID-92とBC177を持参しましたが、安全運転に注力して交信をしていません。