今回はニュー・スカイライン250TにICOM IC-7000M HFオールバンド+50MHz+144MHz+430MHz (SSB/CW/RTTY/AM/FM)50Wトランシーバーを搭載しました。出発の1週間前、バッテリーからDCラインを室内に引き込みフィルターとヒューズ付き配電盤を装備し、IC-7000Mの本体とアンテナ・チューナーAT-180をトランク・ルームへ設置するなど準備に費やしました。DCケーブルの引き込みとマフラーのボンディングをディーラーに依頼したほか、前面パネルと本体をつなぐセパレートケーブルの引きまわしを行いました。これらのモービルシャック作りは稿を改めて紹介する予定です。

久能山東照宮

7月11日、圏央道から八王子を経由して中央自動車道へ。大月JCTから河口湖方面に進路をとり、雄大な富士山を仰ぎ見て富士急ハイランドの大観覧車を左折、東富士五湖道路へ。山中湖ICで降りてJA1ZNGなど8局の無線設備共用1kW局に立ち寄りました。同乗のXYLに日ごろの活動の理解を得るため、各バンドのアンテナや外側から建物の間取り、シャックの場所などを説明していると、折よく別荘の管理人が畑から戻るところを見つけてご挨拶。この後、R138を走行して御殿場ICから東名高速道路に入り、途中、日本平に立ち寄りロープウェイ(往復1,000円)で久能山東照宮へ。拝観料+博物館入場料800円。初日の走行距離350km。泊まりは、「かんぽの宿 浜名湖三ケ日」1泊2食付き@8,800円 

古都・奈良の世界遺産巡り

12日、午前8時30分、三ケ日ICから東名高速道路へ。豊田JCTを経由して東名阪自動車道路で伊勢関へ。ここから名阪国道で大和郡山を経由して斑鳩町に、日本で初めて世界遺産に登録された聖徳太子の「法隆寺」へ。世界最古の木造建築物が瓦葺(ぶ)きの屋根を連ね、飛鳥時代の姿を現在に伝える貴重な文化財を拝観。西院伽藍から東大門を通り夢殿に向かう道すがら、西暦607年の造営から1,400年余、飛鳥時代に思いをはせながら歩きました。拝観料1,000円。

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法隆寺

R24を近鉄橿原線に沿って北上、世界遺産の「薬師寺」へ。西暦710年、平城遷都に伴い現在へ移された。東塔(国宝)、金堂の薬師三尊像(月光菩薩、薬師如来、日光菩薩)が有名。ほかに西塔、大講堂、東院堂(国宝)、聖観音菩薩像(国宝)、玄奘三蔵院伽藍など。拝観料500円。この後、世界遺産の「唐招提寺」へ。都が奈良にあった1,300年前は、この辺りが首都の中心であった。754年、唐から前後5回にわたる航海の失敗にもかかわらず来日した鑑真和上が創建した古刹。国宝17件、重要文化財200余件、天平文化の大群落。金堂は現存最大の天平建築。御影堂には国宝の鑑真和上坐像が祭られている。拝観料600円。この日の宿は「かんぽの宿 奈良」一泊2食付き@9,800円。走行距離238km。

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薬師寺

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唐招提寺

平城宮跡

13日、「かんぽの宿 奈良」(奈良市二条町3丁目9番1号)から世界遺産の平城宮跡は、徒歩5分の距離にあり、「平城遷都1300年祭」(4月24日〜11月7日まで)の会場はすぐそこ。朝食を済ませて「平城宮跡歴史館」へ行き、整理券をもらい入場口の列に並ぶ。開館は9時、入場券(500円)を自動券売機で購入して入場。中国大陸・朝鮮半島との交流と日本の国づくりを映像展示。奈良時代の都を実感できる「平城京バーチャルリアリティーシアター」は機材の故障で上映中止。「遣唐使船復原展示」は土砂降りの雨で乗船・見学をあきらめ、復元された「朱雀門」と「第一次大極殿」を見学した。

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平城宮 第一次大極殿

この後、「近鉄奈良駅」付近に移動。近くのパーキングに車を止めて歩く。猿沢池を右に見て世界遺産の「興福寺」へ。創建1,300年の古寺、国宝館で天平乾漆像14躯(く)を公開中、興福寺を象徴する「阿修羅像」は必見。憂いを含んだ美しい表情とすがすがしい体躯を持つ三面六臂の阿修羅像は、怒りに生きる神なのに「仏に出会って心を省みている姿」と言われ、じっと見入る外国人が多く人気の高さがうかがえる。五重塔・東金堂、南円堂、北円堂など。東金堂・国宝館の拝観料800円。近くの食堂「びっくりうどん」で食べた[柿の葉寿司と大和路そうめんセット](800円)が美味しい。

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興福寺

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びっくりうどん

腹ごしらえができたところで世界遺産の「春日大社」へ。小雨降る中、一の鳥居から鹿が群れる境内を歩いて朱色が鮮やかな本殿に参拝。その足で世界遺産の「東大寺」へ回る。南大門から大仏殿に至る道にはせんべいをねだる鹿と観光客であふれかえっていた。法華堂、戒壇堂など。拝観料500円 東大寺から奈良国立博物館、奈良県庁の前を通り、近鉄奈良駅前のパン屋さん「ドゥース」の喫茶コーナーで小休止。ルージュという甘い菓子パンとベーコンポテト+アイスコーヒー(600円)、紅茶(450円)が疲れをいやしてくれる。この日も「かんぽの宿 奈良」に連泊。

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春日大社

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東大寺

伊勢・志摩へ

14日、豪雨の中R165-伊勢自動車道をドライブして11時過ぎに伊勢に到着。五十鈴川に立ち寄り内宮に参拝。「おかげ横丁」に戻り、昼食に「すし久」のてこね寿司(1,050円)、赤福本店で赤福3個とお茶(280円)をいただく。このあと曇り空に変わり、伊勢道路-R167を走行して合歓の郷(志摩)へ。走行距離253km 泊まりは「ホテル合歓の郷」1泊2食付き@8,000円(出版健保の契約保養施設、組合員と被扶養者)走行距離約200km。

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てこね寿司

志摩スペイン村へ

15日は早朝から快晴、21MHz帯のモービルホイップを付けてIC-7000のPOWERキーをオン。0915 JE0QOS(新発田市)、0921 JO6XMM(宮崎市)とRS59/59で交信。国内のコンディションは上々、モービル運用が久しぶりに楽しめる。ほどなくして志摩スペイン村へ到着。近くのコンビニに立ち寄り、店内の発券機を操作してパスポート(シニア)を優待料金(3,650円)で購入しました。

この日は小中学校の夏休みが始まっていないため、子ども連れが少なく、カップルの姿ばかり。南スペインのリゾート気分を演出して開放感たっぷり。童心に帰ってテーマパークに遊ぶ。午後3時過ぎに志摩スペイン村を出て15:16 BW8/JH3GGC(台湾・花蓮)とRS 59/59、さらに8J8BU/8をコールするが、交信に至らずフェードアウト。この後、大王埼灯台(参観料200円)に登り絶景を堪能。午後4時50分、ホテル合歓の郷に帰着。連泊 走行距離約50km。

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JA1FUYモービル (合歓の郷の駐車場で)

伊勢湾フェリーで伊良湖へ

16日、R167で鳥羽へ。伊勢湾フェリーに乗船、9時30分出航、ホテル合歓の郷のロビーで見つけた10%引きの割引券を使い、自動車航送運賃(車種5m未満)1台(ドライバー含む)5,850円+同乗者1,350円=7,200円、約1時間の船旅で10時半に伊良湖へ接岸。上陸後R259を走行して豊田南ICから東名高速道路に入り午後2時35分、「かんぽの宿 焼津」(一泊2食@8,800円)に到着。走行距離188キロ。

17日、東名高速道路・清水IC付近を走行中に21.200MHz付近で0856 JQ2GYU(裾野市)櫻井さんとRS 59/59で交信、続けて0915 JR8SUB(網走市)と交信。時折、50MHz帯を探るがEスポの気配なし。新モービルシャックの電源回りを万全にして2本のマフラーにボンディングしたのが功を奏したらしくノイズは全く感じられない。外来ノイズはノイズブランカー、ノイズリダクションで完全除去。この後、渋滞を避けて富士IC-朝霧高原-河口湖IC-中央高速-圏央道に進路をとり、入間ICへ戻ってきました。全走行距離約1,300キロ。

おわりに

「平城遷都1300年祭」が開かれた機会に奈良の世界遺産を駆け巡り、伊勢で名物を食し、志摩でリゾート気分を満喫しました。HFバンドのモービル運用は2日間とはいえたまたま国内のコンディションに恵まれて楽しむことができました。「旅に無理は禁物」をモットーに車を道路の脇に停めて交信するなど注意を払ったのはいうまでもありません。長い旅を終えて、来年はどこへ行こうか、早くも思案しているところです。